ＮＨＫの女王 守本奈実
「聖域」ＮＨＫのアナは年配のベテランに看板級アナが集まっていて
若手は脇役に甘んじるのが通常。民放女子アナとは全く異種の仕事
内容を与えられることが多いため、単純にＮＨＫアナと民放アナは比較し
たり優劣をつけることはできないものだと私は考えていて、あえて私は
「ＮＨＫ」と「ＮＨＫ以外」の女子アナを全くの別物、スポーツでいうと別の
競技の選手であるとずっと捉えていた。
レスリングに例えるなら、ＮＨＫはグレコローマン、民放がフリースタイル、
打撃格闘技に例えるなら、ＮＨＫはボクシング、民放はＫ－１、といった感じ。
しかし０２年を過ぎたあたりから、ＮＨＫの若手アナも、民放アナと同内容と言
える仕事が増えてきており、最近では入社２～３年目の女子アナがメインで
司会を張る番組も目に付くようになった。ＮＨＫアナのアイドル化もこの所、
進んできている。
ということで、近年、私はＮＨＫ女子アナについても、民放アナと同じ次元、
同じモノサシで比較してもよい時期なのではないかと考え、特に４０歳以下の
女子アナについては民放アナと同列のファクターで評価するようになった。
ところが、やはりさすがはＮＨＫ。目を見張るような下手糞はいないし、誰を
とっても主要局のエースを張れるような人ばかり。天下のＮＨＫは
やはり採用と育成にぬかりはない。
ただ、私が高く評価する民放系の頂点に立つ、杉崎・生田・森智・大江あ
たりを越えるカリスマ性や存在感、破壊力を感じさせるアナはＮＨＫといえ
どもなかなか見つからず、ＮＨＫは層は厚く平均点は高いが、ずば抜けた
存在はいないというのが去年までの私の理解だった。（もちろん単純に
アナウンスだけを見れば杉崎らより上手なアナはいるが、衝撃を感じる
ようなアナはいなかった）
しかし、今年になってとうとう「杉崎以上」の逸材を見つけた。それがここで
紹介する守本奈実である。２００４年入社の福岡放送局勤務。一見すると
どこにでもいる下膨れのカワイ子ちゃんのように見えるが、はじめて彼女が
発声するのを聴いたとき私は身体に電気が走るような衝撃を受けた。
大江麻理子レベルの滑舌、杉崎美香・生田明子レベルのスピント、
さらに森本智子の柔らかさを併せ持つスーパーボイスの持ち主だったから
である。
また視聴者の想像力をかきたてる微妙な表情を見せたり、時折バチバチっと
不自然なまばたきをするなど、その仕草や物腰も決して洗練された上品な
ものというわけではないが、見るものを捉えて離さない魅力に満ちている。
またニュースを読むところだけを見ると、無愛想に見えなくもないが、リポート
その他、情報系の番組では愛想の良さや弾けたキャラも見せ、非常に器用な
面もある。さらに滲み出る純度・肉感も抜群。
否定できる要素が今のところ一つも見当たらないのが守本のスゴさだ。
残念なのは福岡放送局勤務であるがゆえに関東で彼女を見るチャンスが
少ないこと。彼女を関東で見るには３月までは昼に担当していた「お元気です
か日本列島」のリレーニュースを録画するぐらいしかなかったのだが、私が
彼女を発見したのは今年になってからなので、結局ほとんど同番組での彼女
の勇姿を見ることができなかった。
４月以降は唐突に福岡からの中継で全国（や関東ローカル）放送に登場する
数少ないチャンスをモノにするしかないわけで関東の守本フリークにとっては
非常に厳しい状況になっている。
もともと彼女の出身地は千葉県の流山であり、いずれ東京アナウンス室
に異動する可能性はあるので、それを期待したい。
実は守本奈実を応援せざるをえない、私にとって大きな理由があるのだが、
これは非常に個人的なことなのでここでは控えておく。
※ＮＨＫの女王 守本奈実 ② はこちら