母/青木さやか | つばみのBlog
 
 
 
母が嫌いだった。わたしの脳内は母の固定観念で支配され、わたしはわたしが嫌いだった。母から逃げるように飛び出した東京、タバコとパチンコに溺れた日々、愛想もお金も無いわたしを雇ってくれた水商売&雀荘、ひと時の夢を見せてくれたオトコ、“笑い"で幸せを運んでくれた先輩たち、そして、自分より大事な存在となった娘……。自分のことが嫌いだったオンナ・青木さやかが、こじれた人生を一つ一つほどいていく。生きることの意味を追い求めるヒューマンストーリー。 (Amazonより)

 

 

 



久しぶりに本を読みました。
WEBサイト「婦人公論.jp」で読んだ青木さんの連載が面白かったので。

最近めっきりテレビを観なくなったので、青木さんのご活躍もわからないのですが、この本を読む限り、舞台のお仕事もされているようで、「お笑い芸人」というより「役者」さん?
滑舌が良くて声が大きくて表情がとても豊かなので、舞台も合いそうですね。
本も面白いしマルチな才能をお持ちだと感じました。

私より少しだけお姉さん世代で、母親との別れや、日本人の2人に1人はかかるといわれている他人事ではない癌を経験しており、ひとり娘を育てるママの先輩でもあります。
興味深く拝読しました。

嘘がつけなさそうな青木さんらしい実直な文体で、時にコントのような会話が挟まれ読みやすく、ページはどんどん進みながらも、母との関係、娘との関係、自分の生き方を考えさせられる1冊でした。

「世の中には、道理があるんだ。親孝行すれば、自分がラクになれるよ」

「日々の生活に追われ、娘と向き合ってなかったと一瞬の反省と共に、短い時間でもいいから笑いながらごはんを食べようと、そこに立ち戻る。」

「自分の残りの人生のために、わたしは生き方を変えることにした。180度変えてみるんだ。---怒らないことにした(できるだけ)。一生分怒ってきた気すらするから。あとは、笑って生きていこう。」

私も残りの人生どう生きたいか考えてみよう。