親父ギャグを日本全体に言わずにいられない国民的作家/村上春樹(66歳) | だからおっさん最高だって言ってんだろ

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村上春樹

村上春樹!
村上春樹を読んだことがある人って、どうなんだろう。多いんですかね?
読んだことが無い、と言う人は少ないけど
コアに読み込んでる人も多くは無い、というところでしょうか。

皆さんが村上春樹に抱いている印象はどんなものですか?
「抽象的なストーリー」「オチがあるのか無いのか不明な物語」
「『やれやれ』に代表されるシラケ感」・・・この辺が代表的なように思えます。
それゆえに「村上春樹はわかりにくい」と読まない人、離れちゃう人もいます。


しかし!私(ハルキストの1人)は、村上春樹苦手派に問いたい!
お前は村上春樹のエッセイ読んだのか!と!!
『日出ずる国の工場』を!『村上朝日堂はいほー!』を!『うさぎおいしーフランス人』を!!

そう。村上春樹は、小説とエッセイじゃ人格が変わる人なのです。
さっき最後にタイトルを出した『うさぎおいしーフランス人』なんて全編ギャグです。
お前これをよく活字にして印刷に出して出版して帯まで着けたな!!という
村上春樹の職権乱用みたいな脱力本が、彼の著作には実は超多い。
惜しくも去年3月に逝去したイラストレーター、安西水丸さんと組んだ時の
村上春樹の悪ノリ・ふざけ具合は、とてもノーベル文学賞有力候補とは思えません。


安西・村上コンビの著作はあまりに多く、全てを紹介し尽くせませんがいくつかお勧めを。
『村上朝日堂はいかにして鍛えられたか』なんかは「変なラブホの名前特集」とかやってて
普通に読むだけで楽しいですし、ふざけ半分で文学的省察を挟む村上春樹は最高です。
また『日出ずる国の工場』は、あらゆる工場を見学しに行く安西・村上コンビの話ですが
「人体標本模型工場」やら「アートネイチャーのカツラ工場」やらチョイスが秀逸ですし
いちいち村上春樹と安西水丸がキャッキャしてて可愛いしで最高です。


さっきの『うさぎおいしーフランス人』の序文で、村上春樹は
「こういう知的では無い活動をしなければ、精神領域のバランスがおかしくなり
 最終的に小説を書けなくなってしまうかも知れないので、どうしても書かざるを得ない」
というようなことを、類い希なる文章力とユーモアを駆使して書いているのですが
「それは単に親父ギャグを言わずにいられないただの親父だろ」とこちらも言えないまま
何となく村上春樹的文章に飲まれてお金払って本を買ってしまうわけです。すごいね。
日本人全体に親父ギャグを言わずにいられないってどんだけ親父ギャグ言いたいんだ。
でも本は買うけど。

そんな訳なので、村上春樹をつまらないと思ってる方々、
是非『うさぎおいしーフランス人』とか『日出ずる国の工場』とか
『村上朝日堂』を読んでみて下さい。大好きになるか嫌いになるかの二択です。


さて、明日は、自分の美しさをどう考えてもわかってる
中年のイデアみたいなおっさんのご紹介です。
どうぞお楽しみに。