こんにちは。ありがとう文章ライター大竹ひろこです。



課題図書は、
臆病な僕でも勇者になれた七つの教え』
(サンマーク出版、旺季志ずか)



2016年1月12日(火)第4回【アウトプット力を高める読書会】は東京大田区蒲田で開催されました。参加者全員が課題図書を読んでからのぞむ読書会。師匠である高橋政史氏が主催のこの読書会に、私は参加者&受付係として出席しました。



4回目を迎えたこの読書会は、なんといっても「課題図書の著者が登壇する」というところがユニークです。毎回、ベストセラー作家である高橋政史先生が懇意にされている著者に会って話をすることができるのです。回を重ねるごとに認知が広まり参加者が増え、私の受付係としての仕事もハードになってきました。そんな中、私の手伝いをしてくれる人も増え、本当にありがたいと感じております。



今回の読書会はこれまでとは異質でした。あの場にいた全員が体感した、水を打ったような、静謐な、あの空間。体が小さく、手も小さく、かわいらしい旺季志ずかさんが小さな小さな声で話す一言一言を、決して聞き逃すまいとする聴衆の姿。いつもは饒舌な高橋先生が思わず言葉につまるほど、みんなの頭の中にはイメージが駆け巡る。うまく言葉にできないし、言葉にするとチープになってしまうであろうあの体感。私がその場で書きなぐった内容も、これまでとは異質なものになりました。



読書会では、10分程度のライティングの時間が2回ありました。以下、私が読書会で書いた文章、1回目のアウトプットです。今回は「うまくまとめる」という行為はしない方がいいと思うので、何も直さずそのまま転記で。私があの本を読む時どんな風に考えていたかを赤裸々に書き綴ります。



勇者になろうとした少年二人のお話だが、会話のところどころに難解な言葉や子供が決して言わなそうな言葉がでてくるので気になってしまい、なかなか読み進められなかった。「子供はそんなこと言わないだろう」という自分の先入観に気づき、「いかんいかん」と思うことでもまた、読み進めることへのハードルを生んだ気がする。物語と現実の狭間、空想とリアルの境界線、自分と他人のちがい、そんなことを知らないうちに強く感じていたように思う。

エリカという美しい女の子も登場する。この子についてもまた、「そんな設定はおかしい」と勝手に決めつけてしまうことで、どこか冷めた目でつづきを読む自分がいた。物語なんだから、お話なんだから、と思うのだけど、「そんなの変」「そんな設定はない」という決めつけの嵐で、そんな何事をも決めつける自分が少しイヤだった。

まわりの人は「一気に読んでしまった」「感動して思わず泣いた」「今もう2回目」などと言うのに、自分は一ヶ月たってもまだ読み終えることができない。心が汚れているのか。心がすさんでいるのか。素直がモットーの私の心に、すくなからずさざ波が、いや、もっと大きな波、渦ができている気がする。

今の私という人間の心がイヤだ。少し前まで、少し前に読んだなら、今のように疑り深い感じで読み進めることはなかっただろうに。そう思うと少し悲しくなる。さみしくなる。心に穴があく。なんともやるせない。


{CBFCA2D5-3726-41E3-9F8F-AD2A9600B148:01}

つづく