AXEL RUDI PELL「MAGIC」 | pseudology

AXEL RUDI PELL「MAGIC」

こんにちは。yas-noです。lml

AXEL RUDI PELL「MAGIC」(1997)

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ドイツのGtのソロ97年6th。前作での拡散指向の反省なのか、今作はかなり方向性も収録曲も絞り込まれています。ネオ・クラシカル色の強いメロディアスなパワーメタルと、"HEAVEN & HELL"的に重厚長大な様式美ヘヴィ・チューンの2種のスタイルで集約された楽曲は、STRATOVARIUSっぽい作風を感じさせます。但し、収録曲数は減ったものの、間奏部のインプロヴィゼーションが増えたりで、1曲の収録時間が長くなっており、この傾向は今後も続いていく事になります。大雑把に言うと、速い曲と遅い曲という2方向しか無く、少しメリハリに欠ける印象もありますが、個々の楽曲のクオリティは前作を軽く超えており、これはこれで良いアルバムだと思います。このアルバムでJEFF SCOTT SOTOは脱退してしまうのですが、このアルバムでは歌詞も全く書いていませんし、恐らく楽曲にも何もインプットが無く、後から振り返ると、この辺りに脱退の予兆が見えていたのかもしれません。

KING DIAMONDっぽいムードの妖しげなイントロSE#1に続き、ライヴ映えしそうなシンガロングを伴ったサビメロを持つアグレッシヴなスピード・チューン#2、軽快なツーバスとザクザクしたシュレッド・リフにキャッチーな歌メロを乗せたメロパワ・チューン#3と、格好良い疾走曲の2連発。続く#4は、お馴染みの初期RAINBOW~中期BLACK SABBATH的な様式美ヘヴィ・チューン。ライナーで本人が両者からの影響を明言してます。少し速度を落としたパワフルで突進力のある#5は、歌メロが少し快活なムードも感じさせるパワーメタル。

物悲しいピアノに導かれるメランコリックな哀愁バラード#6は、良い曲だと思いますが、12分超えは流石に長過ぎるような・・・。次曲から再び加速し、スピーディーなリズムにキャッチーなメロディを乗せた軽快なファスト・チューン#7。パワフルに疾走するツーバスに少し抑えたトーンがフックになったサビメロを持った#8は、構築力のあるメロディアスなGtソロも聴き所。本編ラストの#9は、BLACKMORE的なメロウ・バラード。ボーナストラックの#10は、ROLAND GRAPOWがゲスト参加した、スピーディーなネオ・クラシカルGtインスト。

1.SWAMP CASTLE OVERTURE (INTRO)
2.NIGHTMARE
3.PLAYING WITH FIRE
4.MAGIC
5.TURNED TO STONE
6.THE CLOWN IS DEAD
7.PRISONERS OF THE SEA
8.LIGHT IN THE SKY
9.THE EYES OF THE LOST
10.TOTAL ECLIPSE (OPUS#2 ALLEGRO E ANDANTE)


Axel Rudi Pell- The Clown Is Dead