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★・読書メーターにおける本書の書評一覧
・『インターネットは、永遠にリアル社会を超えられない』
ディスカヴァー・トゥエンティーワン(2015年2月)
・キンドル版も発売されています(20%off)
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・【イベント・講演情報】2015年3月18日、水曜日夜7時から(書泉グランデ7階・神保町)
ネットに渦巻く‘‘世論’’の正体とは何なのか。
現実と仮想を、アニメ・SFはどうとらえてきたのか、トークします。
最新刊「インターネットは永遠にリアル社会を超えられない」(ディスカヴァー・トゥエンティワン)の物販あり。入場は全て無料です。予約は必要ありません。18:30開場、19:00開演。是非お越しください。
・書泉グランデ(東京都千代田区神田神保町1丁目32)地下鉄神保町駅すぐ)地下鉄神保町駅すぐ)地下鉄神保町駅すぐ
・書泉グランデイベントページ/フライヤー詳細
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・【イベント情報】2015年4月5日、日曜日夜7時から(下北沢本屋B&Bにて、内田良名古屋大学大学院准教授とトークイベント行います。
内田良×古谷経衡×Yahoo!ニュース個人編集部
「ネット空間で建設的な議論は可能か~課題の発見と解決にむけて」
リアルnewsHACK presented by Yahoo!ニュース
Yahoo!ニュース編集スタッフによるブログ「newsHACK」がプロデュースするトークイベントです。
時間 19:00~21:00 (18:30開場)
場所 本屋B&B 世田谷区北沢2-12-4 第2マツヤビル2F
入場料 1500yen + 1 drink order
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・【掲載情報】現在発売中「Getnavi」4月号特別付録「僕たちの未来は2015年だった」にインタビュー掲載
全国書店等でお買い求めください。
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私は18歳で運転免許を取って以来、現在までこの方、クルマのない生活というものをしたことがありません。今乗っているクルマは10台目に近いものですが、年間走行距離も、標準的なドライバーよりも明らかに多いと思います。
どこへ行くにもクルマがなければ話しになりません。クルマなしでは生活が難しい、大都市外縁の辺境地域に、ずっと住み続けていることが主な原因ですが、大前提として運転自体が好きですし、ヘビードライバーの部類に入ると申せましょう(但しいわゆる”車いじり”には興味がありません。安い足代わりになる実用的なクルマにばかり乗っています)。
さて、その私の運転免許は、「AT限定」です。要するに、オートマチック車しか乗れない限定条件です。免許証には、ご丁寧に「但しAT車に限る」と、官(お上)が注釈を入れています。自動車教習所に行った人ならばお分かりでしょうが、ふつう、男性はMT免許(マニュアル)を取得し、女性はAT(オートマ)限定を取得する傾向が強いです。
マニュアル免許を取れば、大は小を兼ねるわけで自動的にオートマ車も運転できるようになりますが、その逆は当然ないわけで、いわゆる「オートマ限定」の人間がマニュアル車を運転するには、「限定解除」といって、新規にマニュアルの免許を取らなければならないなど、ハードルがあります。
ところが、これまた自動車ユーザーならお分かりでしょうが、現在、市場に流通している自動車というのは、トラックやタクシーなど業務用や趣味的なクルマを除いて、ほとんどがオートマ車優勢で、実際の生活では、オートマ限定の免許で、不都合が生じることはまず無いと申せましょう。
にも関わらず、なぜか自動車教習所では、男性はマニュアル免許、女性はオートマ限定というふうに、少なくとも私の時代は、色分けされていました。男性でオートマ限定というのは、かなりマイノリティと看做されていたのです。この傾向は、現在でも地域や世代によってばらつきはあればど、温存されていると思います。
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ですので、私の通っていた自動車教習所では、マニュアル免許の受講生は白色の受講カードを持ち、オートマ限定の受講生はピンクの受講カードを持つのですが、教官が「この中でオートマ限定の方、いますか」と言われて、「ハイ」と手を上げるのが男性で私だけで、その都度、会場のあちこちからクスクスと笑い声が上がるという、そんな、ジェンダーの話にするわけではないのですが、不当な性差別的状況が現出していたのです。
とりわけ、私は大学に入ってから、実家のある札幌市の自動車教習所に、夏休みを利用して帰省している最中に通学していました。要するにそのせいで、かつての同級生などと同然、ばったり何人も再会するわけで、その彼らが「古谷は男なのにオートマ限定とか恥ずかしいやつだ」などと、見下してくるわけです。
しかし、私は、最初からオートマ限定を目指していたわけではありません。最初、郷に入りては…の精神で、ふつうにマニュアル免許のコースで受講していたのですが、何十回やってもギアの切り替え方が習得できなかったのです。
つまり、マニュアル車はニュートラルギアから、1速、2速、3速・・・とギアを切り替えて加速していくわけです。ギアの切り替えの際には、クラッチという切り替えペダルを踏むわけです。要するに、クラッチを踏み込み、素早くギアを切り替え、そしてゆっくりクラッチを戻す。速度が上がればまたクラッチを踏み・・・(減速の場合はこの逆)の繰り返しなわけですが、私にはどうしてもこの操作ができなかったのです。
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教官から、「あんたみたいな下手くそな人間は初めてだ」と呆れられたほど、出来なかったのです。なぜなのかは今を以って不明ですが、思いますに、要するに私は、同時に2つの運動をすることが出来ない性分なのです。
つまり、左足でクラッチを踏み、左手でギアをチェンジする、という方半身に同時に二種類の動作を要するギアチェンジが、多分私は、器質的に不可能な人間なのだと思います。右足、右手も同じだと思います。ふつうの人は、当然この動作に苦はないわけですから、たぶん私は、先天的にどこかが抜けているのでしょう。
結局私はそうした理由で、マニュアル免許がとれず、オートマに切り替えました。オートマに切り替えると、ギア切り替えはすべて自動でやりますから、私にとってもっとも難関の同時操作が一切必要なくなりますので、メキメキと、それまでの悪戦苦闘が嘘のようにスムーズに教習をこなし、実地試験も一発合格して今に至ります。
で、ふりだしに戻りますが、非自動車産業に従事するふつうの人間が、日常使用で自動車を運転する限りにおいては、オートマ限定で全く何の支障もありません。逆に、将来クルマ屋になるとか、タクシーやバスの運転手になるとかいう目的がない人間なのに、「男だから」などという謎の理由でマニュアル免許を選択するのは、非合理的です。教習料金も、オートマ限定の方が安い場合が多いので、まよわずオートマ限定を選ぶべきです。
男なのにオートマ限定で恥ずかしい、などという前近代的な認識は終わりました。私は堂々と、オートマ限定の免許で年間2万5000キロ以上走っています。
↑古谷経衡公式サイトです。私の全著作や全寄稿、メディア出演など最新情報などが記載されています