8/18(土)は、映画のはしご。
まず1本目は、 「プロメテウス」。

月影の舞


冒頭の“白いヒト”が現れて、水の中へ消えていく
シーンだけで、映像技術の素晴らしさと、
人類の“起源”を匂わせるかのようなDNAモチーフ
のようなモノの不可思議な美しさに引き込まれる。

飛び出すだけの効果ではない、奥行きの深い3Dの
威力も感じられる映像美と人類の空想を形にする
技術力の凄さには圧倒される。

し、し、しかし……。

ややネタバレにふれ、やや毒を吐くので、
これからご覧になる方で真白い心で観たい方は
ココから先は読まないでね。

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期待しすぎたから、最後にガクッときたわけではなく、
3分の2までは、一瞬も目が離せないくらいに
物語の展開にのめりこみ、知的SFモノ路線だと
私が勝手に思ってたんだけど、エイリアン系だった……。

ラスト近くの「宇宙戦艦ヤマト」的展開には
かなりうるうると涙がこみあげて感動しかけたが、
待ち望んでいた答えは提示してはくれなかった。

だって、古代遺跡のメッセージからの共通とか、
「人類はどこから来たのか」とか「死」とはって、
テーマをこれでもかと前フリしてるから、
少なくともそれらの探究心を満たしてくれるのかと
思ってたのに……。

グ、グロイ……。
体当たり演技の女優の“切腹”シーンは、お見事では
あるが、女性として正視するのには忍びない。
ハラキリマニアには大興奮のシーンであろう。

冷凍スリープで眠った宇宙船「プロメテウス」の
乗組員の科学者チーム達のキャラ立ちが、
中途半端だと思ったら、最初に死ぬ役、種付け役等と
役割だけの人になっていた感があったのが残念。

宇宙船のオーナーの登場やその娘とのドラマも
せっかく壮大に前フリした割に、
あっけなく閉じてしまうなど、ツッコミ所は満載。

でも、それもこれも最後のオチに
「ああ。これが言いたかっただけなのね」と納得できたら、
楽しめる映画ではある。


この映画を観て、大好きだった絵本
「いろいろへんないろのはじまり」
アーノルド・ローベル (著), まきたまつこ (翻訳)
を思い出した。
「色」のある世界って大事なんだなあって思う。
色は心を映すから……。

月影の舞
「プロメテウス」ウチワ



月影の舞
「プロメテウス」パンフ