こんばんは、神戸市灘区六甲道の行政書士泉つかさ法務事務所です。
昨日の午後から お笑いタレント「ガリガリガリクソン」が 酒気帯び運転の疑いで逮捕されたことが報じ続けられていますね。
(どうでもイイことですが・・・昨夕は妻と買い物に行ったコープで『ガリガリ君』を買いました・・・。妻が抹茶アイスを買ったので、じゃあ俺もとなっただけなのですが。。。)
逮捕されて容疑者となったガリガリ君と一緒にお酒を呑んでいた女性タレントの話によると、
12日の午前2時半ごろに合流し、男女合わせて10人弱で午前6時ごろまで呑んだ。
その際、彼は1人で立っていられないほどにまで酔っていたため 店でタクシーを呼び、到着したタクシーに乗せようとしたら そこで “初めて” 彼は「車で来ている」と明かした。
そして「車で寝て帰る」と話したので 女性タレントが駐車場まで送り、「絶対に車を運転してはだめ」と釘を刺してから別れた、とのこと。
その後、彼は「運転したことも覚えていない」状態で車を運転してしまうのだが、、、
彼女の行為は、『保護責任者遺棄(罪)』には当たらないのか?
ガリガリ君が泥酔していたとして、彼を保護すべき責任があったかどうかは
保護責任は 単に法令に基くもののみならず 契約に因ると 事務管理に因ると はた又社会一般通念に因るとを問わざるものと解すべきである
とする(古い)判例があります。
社会一般通念で見るとどうか?
彼女と合流した時点で彼はすでに呑んでいたでしょうし、彼女だけが積極的にお酒を勧めたのでもなければ、彼女を「(病者を)保護すべき責任ある者」とまで言うことができるのか。
では、駐車場まで送って行ったことについてはどうか。
泥酔した彼を(頼まれたか積極的にか)引き受けたのは彼女自身。
扶助を要すべき泥酔者(一人で歩けないほど酔っていたなら、あの体重を女性が支えられたのか?別の介添人がいたのではないかとも考えられるが。)を保護する責任を承諾したとも言える立場になるわけです。
酩酊・泥酔者は、意識のない状態で運転してしまう危険性がある・・・
「大丈夫、酔いが醒めるまで車で寝るわ。」は ありそうな話
保護とは 車を運転しないようにすることまで必要なのか・・・
刑事的判断としては、保護責任者の適用範囲が限定されるものの、
運転していた車のタイヤがパンクしていたことからも分かるように、(大丈夫だろうとして放置した酩酊・泥酔者が)人身事故など重大事故を起こした際には 被害者は酒席を共にした者や車まで送った者に対しては 共同被告とする損害賠償請求を求めるのではないか・・・・
酩酊・泥酔している者に、運転した結果生じた罪・責任を問えるのかという問題もあると言えばありますし・・・
・・・簡単ではない問題を提起する事件になったかも知れません。
ただ、
濃い目とはいえ、ハイボールの5,6杯で記憶を失くす・・・・
その程度の弱さなら 明け方まで粋ガリなさんな、お家で静かに呑んでなさい。
そして、女性タレントの「門楼まりりん」さん・・・・
「モンロー」に気付くまで ふた呼吸くらいかかりました。
また、何人目かの便乗・・になられるのでしょうかね?