ダイエットにおける「特異力学作用」を知っておこう | 低体温、低代謝、メタボの改善講座

ダイエットにおける「特異力学作用」を知っておこう

特異力学作用とは、食物(カロリー源)が有する自由エネルギーが、ATPに変換され仕事(細胞内の機能)に用いられるのでなく、熱に変換される(熱産生に用いられる)作用のことを言います。

わかりやすく言うと、我々が三大栄養素(カロリー源)を摂取したとき、それらを消化、吸収、輸送し、
*エネルギー(ATP)に変換
*熱に変換
*組織に変換(タンパク質と一部の脂肪酸のみ)
するわけです

そのときにエネルギーではなく熱に変換してしまう作用のことです

三大栄養素によってその作用は違い
*蛋白質:カロリーの30%
*糖質:カロリーの5%
*脂質:カロリーの4%
が特異力学作用により、熱に変換される。

タンパク質のうち肉類は特異力学作用が強く、肉類を食べると熱が産生され体が温まる。
牛肉は、豚肉より特異力学作用が強く、体を温める作用が強い。

熱に変換される良が多いということはエネルギーとして残存する率が小さいということになります

ようるすに脂肪として蓄積する量が少ないということです


タンパク質は基本的に糖飢餓時のエネルギー源:糖が欠乏した状態ですので、体内に糖が存在している間はエネルギーとして利用される「組織合成」に使われます

タンパク質のこの
*本来は組織合成のための材料である
*特異力学作用が高い
という特徴によって除脂肪時に理想的な栄養素であると言えるのです

このような生体内の作用を考えた上で栄養学を語るのが分子栄養学であり、カロリー栄養学では説明しきれない「肥満/生活習慣病の理論」を説明することができるのです