最近、お金をためることだけが人生の幸せ?と時々違和感を感じていた。

そこで今日はブータン王国の話。


国民総幸福量とはブータンの開発政策の根幹をなす概念で、ブータンの現国王によって1980年代に唱えられたといわれています。現国王は、国民総幸福量の増大は、経済成長よりも重要であるとはっきりと述べています。


ブータンの政策の中では、国民総幸福量には4つの主要な柱があるとされています。それらは、持続可能で公平な社会経済開発、自然環境の保護、有形、無形文化財の保護、そして良い統治です。


経済開発に一辺倒になって、自然環境が破壊されたり、伝統文化が失われてしまっては、何の意味のないというのが、この政策の精神です。


この国民総幸福量の増大の精神にのっとり、社会開発には特に篤い政策がとられています。例えば、医療費は無料ですし、教育費も制服代などの一部を除いて無料です。また、国土に占める森林面積は現在約72%で、今後も最低でも国土の60%以上の森林面積を保つ方針が打ち出されています。また、良い統治という面では、行政と意思決定の両面での地方分権化が進んでいます。人々は、自分達の住んでいる地域の開発プランについて、自分たちで優先順位を決め、中央政府に提案します。


現国王は、国民総幸福量の増大は、経済成長よりも重要であるとはっきりと述べています。

国民総幸福量という概念の大きな貢献は、人々に、特に政策にかかわる人々に、「幸福」について考えさせ、議論させるところにあるように思われます。

そして、そこから出て来る政策は、国民総生産量の増大だけを目指した政策とは、必ず違うものになってくるはずなのです。


ジクメ・ティンレイ内務大臣はあるスピーチの中で以下のように語っています。「国民総幸福量の概念は開発に対するバランスの取れた、最も包括的なアプローチを提示しています。幸福の追求は人類に共通のものであり、全ての人々にとってこれ以上の願いはないでしょう。

ブータンと他の国々との間の唯一の違いは、他の国々ではそれが理想郷を追い求めることのように受け取られ、幸福の追求が見捨てられてしまっていることです。私たちはこれからも、人生には物質的な富よりももっと重要なものがあることを心に留めておきたいと思います」。人々の幸福の追求に最も適した環境作りを国家の政策の根本として位置づけ、手探りながらも邁進している国、ブータン。


ブータンが「教養のあふれる発展途上国」なのかもしれない。すると今の日本は「教養のない先進国」かなと思う。


下記から引用させてもらいました。

http://eco.goo.ne.jp/life/world/bhutan/report12/01.html