次のためのお別れ~セキセイ一家の話~
こんにちは、涌井です。
最近は、実は引取りラッシュです。
全然検疫室が空室続きの時もあれば今みたいに、あと一部屋しか空いていない時もあります。
こればかりは、読めないので、なるべく急を要するレスキューがないといいなと祈るばかりです。
もちろん、レスキュー自体がなければそれに越したことはないのですが。
さて、今回は先月お引き取りしたセキセイさん一家のお話です。
元飼主さんには、今後の愛鳥家の皆様の参考にもなればということで
掲載許可をいただいています。
今回の、引取りはタイトルにもあるように「一家(家族)」で引き取りました。
全部で、11羽の家族セキセイで兄弟や従妹ばかりです。
引取り理由は、人のご家族のご病気。
しかも病気の原因が鳥の可能性があると示唆されたため、止む無く手放すこととなりました。
ご病気の名前は、「間質性肺炎」。ご高齢のご家族様がかかられました。
人のお医者様の見解はこうです。
「本当にセキセイが原因か分からない。
けれども疑わしい事柄を一度取り除きハウスクリーニングをしないと、自宅には帰れない(現在ご入院中)」
難しい問題だと思います。
セキセイさんたちは、本当に悪いわけではないかもしれません。
健康診断上も、セキセイさんたちはクラミジアは陰性でした。
でも、その人にとってもしかしたら病気の引き金だとしたら・・・?
今回のセキセイさんはたくさんいますが、喧嘩をしないようにきちんとケージは分けられています。
手乗りではありませんが、清潔なケージや人を怖がらない様子から、
大事にされていたことが伺えます。
レスキューを請け負うと、鳥が自宅で亡くなれる事や飼い主様に看取ってもらえることは実はスゴイ事で、
それだけでその鳥は恵まれているのかなと思う時があります。
今回の引取りも、飼主様は手放すことにはなりましたが
ご家族様のお見舞いの間の忙しい最中でもTSUBASAと真摯に向き合い、
引取り費用や履歴書などきちんと手順を踏んで提出してくださっています。
TSUBASAのホームページの引取りの項目には、「手放す方の責任」という言葉があります。
手放したくて誰も手放していないので、とても厳しく該当する方には辛い言葉だと思います。
ですが残された鳥のために、費用をいただくことやTSUBASAに引き継ぐための情報開示をしていただく事が
次の、家族を見つけるために必要です。
このセキセイさんたちは、まだまだ検疫が終わりませんが家族がみんな一緒です。
寂しくないのは救いかもしれませんね。
また、MTBの場で皆様にご紹介できる日が来ると思いますので
どうぞよろしくお願いします。
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