コシアカツバメの繁殖中に工事が行われることについて | ツバメブログ

コシアカツバメの繁殖中に工事が行われることについて

コシアカツバメが子育て中の団地で、外壁修復工事のために親ツバメが出入りしている入り口までシートが貼られてしまいそうになっています。ツバメ日記を登録して下さっているYさんから、どうしたらよいかとのメールをいただきました。

団地5階 コシアカツバメの危機(涙)
http://db.bird-research.jp/system/module/sub_module/tsubame_map/main.php?manage_id=x0005566&the_year=2007


対策ですが、親ツバメの出入りを阻害することが鳥獣保護法に違反する恐れのあること、コシアカツバメは数が減っている野鳥であることを説明して、都市再生機構(昔の住宅公団です)にシートを空けておいてくれるようにお願いするのがよいかと思います。

鳥獣保護法は「鳥獣及び鳥類の卵は、捕獲等又は採取等 (採取又は損傷をいう。以下同じ。)をしてはならない」と定めていますので、巣にヒナやタマゴがいるときに親ツバメを閉め出すことは「損傷」に相当すると 思われます。 昨年、箱根ホテルがイワツバメの巣を撤去して警察の摘発を受けた事件 がありましたが、そのときに適用されたのが鳥獣保護法です。

コシアカツバメの数の変化については、下記のサイトに環境省が行った野鳥の繁殖調査の分布図が載っています。コシアカツバメのPDFファイルをダウンロードしてご覧になると分かりますが、コシアカツバメはこの20年間に激減している野鳥のひとつです。

http://www.biodic.go.jp/reports2/6th/6_bird_species/

以上のことを公団の事務所に伝えて、コシアカツバメが出入りしている場所のシートを空けておいてもらうか、工事を遅らせてもらうようお願いしてみてはいかがでしょうか。

コシアカツバメのヒナは、孵化して約20日で巣立つそうなので、あと10日ほど待ってもらえれば巣立つと思います