睡眠と生活習慣病の関係は深い | 田中スポーツ医学研究所のブログ

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FBインヴェンティヴ・ヘルス・ジャパンより。


<睡眠と生活習慣病との深い関係>

質の悪い睡眠は生活習慣病の罹患リスクを高め、かつ症状を悪化させることが分かっています。睡眠問題は「睡眠習慣」と「睡眠障害」の問題に分けられます。

慢性的な睡眠不足は日中の眠気や意欲低下・記憶力減退など精神機能の低下を引き起こすだけではなく、体内のホルモン分泌や自律神経機能にも大きな影響を及ぼすことが知られています。一例を挙げれば、健康な人でも一日10時間たっぷりと眠った日に比較して、寝不足(4時間睡眠)をたった二日間続けただけで食欲を抑えるホルモンであるレプチン分泌は減少し、逆に食欲を高めるホルモンであるグレリン分泌が亢進するため、食欲が増大することが分かっています。ごくわずかの寝不足によって私たちの食行動までも影響を受けるのです。実際に慢性的な寝不足状態にある人は糖尿病や心筋梗塞や狭心症などの冠動脈疾患といった生活習慣病に罹りやすいことが明らかになっています。


睡眠障害もまた生活習慣病の発症に関わっています。以前から生活習慣病患者さんでは睡眠時無呼吸症候群や不眠症の方が多いことが知られていました。その後の多くの研究によって、睡眠障害が生活習慣病の罹患リスクを高め症状を悪化させることや、その発症メカニズムが明らかになりつつあります。

例えば睡眠時無呼吸症候群の患者さんでは、夜間の頻回の呼吸停止によって「低酸素血症と交感神経の緊張(血管収縮)」「酸化ストレスや炎症」「代謝異常(レフチン抵抗性・インスリン抵抗性)」などの生活習慣病の準備状態が進み、その結果として5~10年後には高血圧・心不全・虚血性心疾患・脳血管障害などに罹りやすくなります。

また慢性不眠症の患者さんもまた、「交感神経の緊張」「糖質コルチコイド(血糖を上昇させる)の過剰分泌」「睡眠時間の短縮」「うつ状態による活動性の低下」など多くの生活習慣病リスクを抱えています。入眠困難や中途覚醒・早朝覚醒など不眠症状のある人では良眠している人に比較して糖尿病になるリスクが1.5~2倍になることが知られています。

その睡眠と生活習慣病をテーマにした「全国生活習慣病予防月間」講演会が2月4日に日比谷で開催されます。今年は、「"多休"で生活習慣病・がんを予防する」をテーマに、良い睡眠・休養と生活習慣病の関係について、各分野の専門家にお話いただくそうです。
締め切が迫っていますので、興味のある睡眠不足の方は、ぜひお早めにお申込みください。

http://www.dm-net.co.jp/calendar/2015/022935.php
糖尿病ネットワークサイト』