■前回の対戦
2014年12月6日(土)11:35キックオフ・味の素フィールド西が丘
浦和レッズレディース 4-0(前半1-0) 岡山湯郷Belle
得点:13分 後藤三知、59分 柴田華絵、78分 大滝麻未、
90分 臼井理恵
ネスレカップ国際女子サッカークラブ選手権2014準々決勝。
チームとしても個としても良い面が多く出た完勝だった。
公式記録で23本のシュートを放ち、得点経過からも1試合を通して主導権を握り続けたことが伺える。
4得点のパターンもバラエティに富んですべてが素晴らしかったし、無失点で抑えた守備陣の堅実さも光った。
大満足な贅沢な試合であったが、その後、決勝と表彰式を見届けて、3位で終わったことの悔しさも残った大会だった。
■岡山湯郷Belle
2014年シーズンは多くの選手がチームを去り、開幕当初は単純な選手数さえ足りない苦しいシーズンだったが、宮間選手、福元選手という絶対的存在がチームを引っ張りレギュラーシリーズ優勝を果たした。
しかし今シーズンもまた有町選手、中野選手を含めた数名の選手がチームを去り、なんとか選手を寄せ集めてはいるものの戦力の維持は難しいようだ。
ここまで1勝1分4敗の8位。
6試合で3得点13失点では上位陣についていくことは難しい。
昨シーズンも上位にいるのが信じられないほど失点の多いチームだったが、今シーズンはそれを補うだけの得点を挙げられておらず、松岡選手のパートナー、宮間選手のパスの受け手として有町選手、中野選手の穴が埋められない状況が想像できる。
また現時点の上位3チーム及び自チームより下位の2チームとの直接対決を終えており、W杯中断前の残り3戦は中位のチームとの対戦となる。
ここで勝点を稼げないと、エキサイティングシリーズの下位リーグ行きのみならず、2部降格のプレッシャーにもさらされかねない。
スポーツ記事でも苦悩する宮間選手について触れられているが、チームの雰囲気も良い状況ではないだろう。
目の前の試合にがむしゃらに挑むことはもちろんだが、何か好転するきっかけを掴みたいに違いない。
■スタメン
前節、怪我での遠征回避を予想した猶本は先発復帰してほぼ90分プレー、千佳も出場機会はなかったがサブに戻ってきた。
ただし他の選手も開幕からの蓄積疲労が出始める頃で、加えて高い気温への順応も間に合っていない時期だ。
中3日でのアウェイ連戦でコンディションのばらつきは心配。
多少の違和感なら隠してプレーしそうな猶本をはじめ、選手の状態には慎重に気を配ってもらいたい。
とは言えコンディションに問題がなければ無失点勝利を飾った伊賀戦のメンバーを継続するのが基本線であり、吉良の左SHも清家のFWでの先発起用も変える必要はない。
一方で暑くなり体力面で厳しくなる中で、清家や栗島のような選手は後半に途中投入した方が相手にとっては嫌だろうというのが本心。
清家の得点が白木のよい刺激になり、北川の活躍に臼井や和田が奮起し、2試合外れた間に吉良に結果を出された千佳が危機感をもってプレーしてくれるなど、リザーブの選手の頑張りにも期待したい。
■みどころ
基本は良い流れを継続したいところだが、前節も前半は決して良くはなかったと聞いている。
特に守備面のバタつきは相変わらずで、決して安定感のある無失点ではなかったようだ。
得点が取れていない湯郷相手だが、守備から入る意識を忘れず、2試合連続無失点という結果を積み上げて自信につなげたい。
とにもかくにも抑え所は宮間選手である。
2013年シーズンにレッズレディースが後藤三知のキープ力頼みの戦いになったように、湯郷も宮間選手への依存度がますます高まっていることと予想する。
自由なポジションでプレスを回避したり、囮になったりするのも巧い選手だが、それでもマンマークで付くくらいの徹底でいきたい。
また浅野選手などの突破力のある選手もいるが、自陣ゴール近くでのファウルも気を付けなければならない。
攻撃面では2試合連続2得点づつ奪えており、特に試合後半にゴールが生まれていることは良い要素だと捉えている。
また、仙台戦に続き伊賀戦も良い形のゴールだったようで、チームに自信が戻ればさらに活性化されるだろう。
失点が増えている湯郷に前線からどんどんプレッシャーをかけていきたい。
個々では吉良と清家といったポイントゲッターがきっちりと結果を出すのが理想であり、特に清家が前節のゴールで吹っ切れてくれればと期待している。
暑い中での連戦で、最終的には終盤の運動量、疲れた中でのクオリティが決め手となるだろう。
終盤に得点を奪い、勝ちきるのはレッズレディースに違いない。
■試合へ向けて
今節も現地には行けないが、サポーターの力がチームに勇気を与えてくれると信じている。
この連戦が頑張り所。
必ず勝点3をもぎ取って帰ってきてもらいたい。
以上。