かつて ヴェルサイユ条約でドイツに莫大な賠償金(当時のドイツ財政の17年分とか)を突き付けるのに、ケインズ(当時はイギリス政府関係者)は反対したそうな
理由は
1)ドイツが莫大な賠償金を支払うには工業製品の輸出攻勢をかけて 外貨を獲得せざるえない
そうすれば安いドイツ製品が世界に溢れて 競合するイギリス製品が不利に成り兼ねない
2)ドイツが工業製品を大量生産するには莫大な設備投資が必要であり、当然資金需要が発生する
結果 国際的に金利が高騰し、経済に冷や水を浴びせる

というモノ

実際は 大戦特需で一山あてたアメリカの投資→ドイツ復興→賠償金支払 なんて形だそうで(ドーズ案、ヤング案)

この構図は29年の世界恐慌でのアメリカの投資引き上げとナチス政権の賠償金踏み倒しまで続きます

そこで 思った
仮に 世界恐慌が起こらず(起きても小規模) ドイツが経済復興に成功していたらどうなっていたのかを

結論 から書きます、やはり(形は違えど) 第二次世界大戦、少なくとも 英仏VS独 の対立は起きていたと思われます
理由は簡単 法外な賠償金を(減額等は有り得るが)支払終える程の経済力を有するドイツが列強にとって脅威ではない訳がないからです
特に第二次世界大戦前はドイツ以上の国力をもつ2大国 アメリカとソ連はですが
アメリカ→正直欧州に首突っ込みたくない(モンロー主義)
ソ連→ドイツと仲良し、一緒に兵器開発なんかする関係(ラッパロ条約)
な関係

しかも 当時のドイツは人口爆発と若年化をしていた、つまり労働人口と兵隊要員が激増している時代でもあった

つまり 英仏、そして東欧新興国からみれば ドイツが仮に賠償金を支払終え、軍備への投資余力が増すことは驚異とも言える、例え世界恐慌とナチがいなくてもだ。


勿論 大国に対する宥和政策もあるだろう
が 宥和政策が破綻したのは史実の通り

結果として 英仏はやがてドイツと対峙せざるなかったのでは?と思う


第三次ポエニ戦争でのローマのカルタゴ戦の動機は (第二次ポエニ戦争での)法外な賠償金を支払終えた 経済力と軍備への投資への警戒であった

私には 第二次世界大戦とは必然のように思えた という話