事の始まりはオフィスでの些細な会話。
同僚(同い年。似たような学歴。同じ時期に就職。同じ肩書き。ただしやってることは全く違う)が今週金曜日に行うはずのイベントにマーケティング部門のフォトグラファーを要請したにも関わらずなしのつぶてだと嘆いていた。
うちのマーケティングがメールでの要請を無視するのはよくある事。だから私が趣味のカメラでフォトグラファーとして出ることは時々ある。
なので気軽に私がイベントの写真を取ってあげるよーと申し出た。
その時の話では朝9時から午後3時半まであるイベント中、時々顔を出して写真を撮ればいいと言う話だった。
それなら仕事をしながらできる。報酬はイベントで出るランチで話がついた。
しかしである。
先週金曜日、学会最終日の昼頃メールが来た。
かなり縮小したので見えないとは思うが、どれだけびっちり予定が書き込まれているかはわかってもらえるだろうか?
黄色のハイライトは同僚の彼女が全部したものである。
朝9時から午後3時半までびっちりと、どんな写真を取るのかが書いてある。所々では無い、1分も腰を下ろせるような時間はないスケジュールである。
これを見た時のショックときたら。学会会場でこのメールを見た私は公共の場であるにも関わらず口を開けてしばらくぼーっとしてしまったのだ。
この人、私を下僕だとでも思っているのかしら?
しかもメールの最後には
「私はこれからバケーションだから、質問があったら、私が帰ってきてからしてね♬」ときたもんだ。
これは彼女がよく使う手である。NOと言わせないために、時間を与えないためのやり方。バケーションから帰ってくるのは水曜日(今日)。イベントは金曜日。
逃げられないように手を打ったな…
しかし私は同僚であり、彼女のアシスタントでは無い。
私のオファーは同僚への助けであってこき使われる理由はない。
と言うわけで彼女からのメールがきた途端に学会会場から上司へすぐさま連絡した。
「彼女はこのスケジュールがどれだけ無理かわかってるのかなあ。私、仕事がないと思われてる?」
上司はすぐさま反応。(問題のメールは上司にも、もう1人の同僚に送られていた)。
そして上司から彼女へのメール。
「Tressolesはこのスケジュールでのボランティアとしての手伝いはできないわ。これはマーケティングの仕事なのだから、マーケティングにきてもらいなさい。」
彼女からの返信はなかった。
そして今日。彼女の隣のオフィスの同僚曰く、ありとあらゆる罵詈雑言、主にFワードをオフィス内で午前中ずっと叫んでいたそうである。
そして机をバンバンと叩く大きな音も。壁を通じて聞こえたそうである。
よほどイラついたのであろう。
それでもまだ諦めない彼女。何もなかったかのように朝10時ごろメールをよこした。
「金曜日のイベントのスケジュールについて話し合いましょう」
上司が既に私の仕事でないとしっかり言ってくれたはずだが…
直接話し合って逃げられないようにするつもりだろうな…
だからもう今日も教室のあるビルから上司に連絡した。(もし彼女が荒れていたらオフィスに帰りたくなかった→そのままカフェテリアかどこかで仕事しようと思っていた。)
そして上司がもう一度メール。(そして上司は帰ってこい!と私に指示。)
「だから私がTressolesは下ろしたの。既に先週マーケティングに話をつけてあるから、マーケティングと話し合いなさい」
このメッセージの後、また彼女の叫び声がオフィスから聞こえたらしい。
そしてマーケティングに電話して、マーケティングのフォトグラファーに声を荒げながら事細かに指示していたそうである。
そして一通りFワードやら叫びやらを終えて落ち着いたのか?彼女からの反撃(?)メールが来た。
「今の今までTressolesからメールはもらってないから、彼女ができないなんて知らなかったわ。困るじゃないの。それにしても(上司)教えてくれてありがとうございます。」
これにカチーンと来た私。
知らなかったわけないだろう。上司から既に連絡が行ってるのに、知らんふりするなよ…
とはいえ、メールに返信をしなかったのも確か。と言うわけで、ここに来てやっと重い腰を上げて彼女へメールを書く。
「今までメールしなくて申し訳なかったわ。でも上司が既に返信していたし、何人もが同じことを言うと混乱すると思ってメールしなかったんだけど。ともあれ、あなたのスケジュールでは私はできないわ。私にもするべき仕事があるの。だから6時間半あなたのイベント写真を四六時中取っているわけには行かないの。それにあなたはwide-angleでの写真をとれとか、どのタイミングで誰を、どの構図でとれと指示を出しているけど、それ用のレンズやライトを持っていないし、それだけの技術をアマチュアのボランティアに要求するのは無理だわ。あなたの要求しているのはプロのカメラマンであって、私にはできないわ。だからマーケティングのプロのカメラマンの写真がうまくいくといいわね」
その後彼女からもう一度メールが来ました。
「私は落ち度がないように細かくプランするの。それがあなたを圧倒したなら仕方ないわね」
…………にゃっ、にゃんですと?
失礼な。まるで私がズボラなような言い方ではないか。(まあズボラなんだけどさ)
その後無視され続けましたよ、彼女には。
うちのユニットはフルタイム女性8人、男性1人。女性のうち1人と男性のオフィスは同じ建物だけど反対側のウィング。
残りの女性7人のうち、今回は私が巻き込まれたわけですが、この7人の中では最後でした。
そう、彼女、チームワークというかチームという観念を全く持っておらず、同じユニットにいながら他の人間は使う駒、あるいは彼女を脅かす競争相手としか見ていない模様。
だからいつもギスギスしているし、他の人の仕事はゼーったいに手伝わないくせに、自分の仕事には他人を巻き込む。
少しのことでしょっちゅう叫び、自分の気に入らないことがあればやはり叫ぶ。
スタッフミーティングではどれだけ自分が成果をあげたかを延々と話すが、人の話は聞いちゃいない。
今回の私が巻き込まれた件までに少なくとも6件問題を起こしているわけで、上司がやたらと私を庇うのはなぜかといえば、上司自身が辟易していたからであった。
確かに仕事の成果は持ってくる。それのみが問題の同僚に取っては必要なものであり、成果だけが昇進・評価に関わると思っているらしい。
それに対し、上司は成果半分・チームワーク半分だと考えている。私みたいに頑張っても成果が出ない部門でも、その努力と仕事量は評価してくれる。
ともあれ、今回私が巻き込まれた件で、上司を含む6人が一致団結してしまった。
これ以上問題同僚彼女とはやっていけない。彼女に振り回されたくない。彼女がせっかくのいいチームの雰囲気を台無しにする。部屋で叫ぶのやめてほしい。小さなことでギャーギャー喚くな、人に当たるな、すでに彼女のせいで他のユニットからうちとは働きたくないと文句も出ている…等々。
こんなことになっているとは彼女は知らない。
そして来週、上司は彼女と一対一で面談し、注意勧告をするそうだ。そしてこれが2度目の注意勧告である。(これ以降はかなりまずいらしい。)
さてどうなることやら。
ちなみに私はこの一件で今日は一日中エネルギーを吸い取られ、疲れ切ってしまいました。
ただ人助けしようとしただけなのに、こんなにこんがらがるなんてね…
私、小学校の頃とかの先生が怒鳴る人が多くてね、声を荒げる人、叫ぶ人がものすごく苦手。というか怖いのです。だからね、叫ぶ同僚がいつ私に喚き散らすのかと怖くて、それにビビって疲れたと思うんですけどね。
そんな私を見てシニアーな同僚たちが「ビビるのをやめなさい!」となんども私に言っていたことも付け足しておきます。
(でもビビるよ。だって相手は声が大きいし、叫ぶんだもん)。