特報 京大病院患者から高濃度インスリン 殺人未遂など捜査・・・まるでサスペンスドラマみたい!!! 2010-02-01
患者からインスリン 複数回注入の可能性 3日連続低血糖発作…京大病院 2010-02-02
とサスペンスまがいの事件だったのだが・・
以下産経新聞より引用
京都大学付属病院(京都市左京区)で昨年11月、入院中の女性患者(94)が一時意識不明になり、血中から高濃度のインスリンが検出された問題で、京都府警捜査1課と川端署は2日、この患者の電子カルテ(看護記録)にうその血糖値を記入したとして、公電磁的記録不正作出などの容疑で、同病院の看護師、木原美穂容疑者(24)=同区吉田=を逮捕した。府警によると容疑を認めているが、動機については話していないという。
府警は、木原容疑者が患者にインスリンが投与された経緯について事情を知っている可能性があるとみて、慎重に調べる。
逮捕容疑は昨年11月14~16日、患者が低血糖状態で重篤な状態にもかかわらず、容体が安定しているように装うため、病院のパソコンを使って、数回にわたり電子カルテに正常の範囲内の血糖値を記入したとしている。
府警によると、木原容疑者はこの患者を担当する看護師の一人。電子カルテを入力する際には自身のIDとパスワードが必要なことから、木原容疑者が浮上したという。
2日夜に記者会見した同病院によると、木原容疑者は2月22日になって虚偽の血糖値を記載したことを病院側に申告。病院が血糖測定器に残っていたデータと照合したところ、11月14日と16日に虚偽の数値を電子カルテに記入したことが確認された。
木原容疑者は病院側の事情聴取に虚偽の血糖値の記入について「故意だった」と認めたが、インスリン投与については「思い当たる節がない」と関与を否定していたという。
「誠に遺憾」京大病院謝罪
京都大学付属病院は2日夜、中村孝志病院長らが会見。「患者や家族の方々に多大な迷惑をかけた。誠に遺憾」と謝罪し、頭を下げた。
病院によると、木原容疑者は平成20年4月から同病院の循環器内科に勤務。病院が府警に事件を届け出た後の11月25日付で、直接患者にかかわらない部署に異動になり、逮捕当日まで勤務していた。
木原容疑者は病院側に「自分が担当する患者に急変が多いことを同僚に言われていたのが苦しく、今回、異常を発見した時に正常な判断ができなかった」などと話しているという。
(2010年3月 3日 08:08)
以上産経新聞より引用
以下朝日新聞より引用
京大病院インスリン事件 うそを記録容疑で看護師逮捕
2010年3月3日
京都大学医学部付属病院(京都市左京区)で昨年11月、入院中の女性患者(94)の容体が急変し、処方されていない糖尿病治療薬インスリンが体内から検出された問題で、京都府警は2日、この患者の看護記録に虚偽内容を記載したとして、同病院の看護師の木原美穂容疑者(24)=左京区吉田下阿達(しもあだち)町=を公電磁的記録不正作出・同供用の疑いで逮捕し、発表した。
府警は、木原容疑者が容疑を認めている、と説明している。捜査関係者によると、患者は何者かにインスリンを投与されたとみられ、木原容疑者が何らかの事情を知っている可能性もあるとみている。
府警の発表によると、昨年11月14~16日、心不全で入院していた患者が一時意識不明になるなど容体が悪化した際、木原容疑者は患者が低血糖に陥っていることを知りながら3回にわたり、検査で正常値が測定されたとする虚偽データを電子化された看護記録に入力した疑いがある。
病院の調査委員会によると、木原容疑者は調査委に対して「同僚の看護師らに『木原さんが担当する時に急変する患者が多い』などと軽口を言われたことを気にやみ、正常な判断ができなかった」などと話したという。
病院の検査で、この患者の血液からは血糖値を下げるインスリンが大量に検出された。糖尿病ではなく、医師がインスリン投与の指示もしていなかったことから、府警は何者かが故意にインスリンを投与した疑いがあるとみて捜査している。患者は回復し、すでに退院している。
木原容疑者の逮捕を受けて記者会見した中村孝志病院長は「被害に遭われた患者さんとご家族に深くおわびします。患者の命を脅かし、医療者の正常業務を妨害するという医療者にあるまじき行為で、倫理観が欠如している」と話した。
病院によると、木原容疑者が2月22日夕、看護師長に「血糖値が低いことを知りつつ放置した」と告白したため調査委を設置。木原容疑者が使った簡易測定器には正しい血糖値が記録され、改ざんが明らかになったため3月1日、府警川端署に告発した。
木原容疑者は2008年4月に循環器内科に配属。今回の問題が起きた後の昨年11月25日、看護実践支援室に異動した。
以下読売新聞より引用
京大病院 インスリン検出 「カルテにうそ」看護師逮捕
京都大病院(京都市左京区)で昨年11月、容体が急変して意識不明になった入院中の女性患者(94)の体内から高濃度のインスリンが検出された事件で、京都府警は2日、電子カルテに虚偽の血糖値を記入したとして、同病院看護師、木原美穂容疑者(24)(左京区)を公電磁的記録不正作出、同供用容疑で逮捕した。調べに対し「うその記載をしたのは間違いありません」と容疑を認めているという。府警はインスリンが故意に投与された可能性が高いとみており、今後、木原容疑者が投与にも関与していないかどうか慎重に調べる。
発表では、木原容疑者は昨年11月14~16日に数回、容体が悪化した女性の血糖値を検査した際、女性が低血糖状態に陥っていたにもかかわらず、正常な値だとする虚偽の数値を、ナースステーションのパソコンからカルテに記入した疑い。
女性はこの3日間に3回、低血糖発作を起こし、一時、意識不明の重体になった。体内から高濃度のインスリンが検出されたが、女性が患っていたのは心不全でインスリン投与の必要はなく、カルテにも記載はなかった。その後、女性は回復し、現在は退院している。
木原容疑者は当時、循環器内科に勤務し、同科に入院していた女性を担当。パソコンの起動時には個人認証用IDとパスワードの入力が必要で、問題の記載があった際は木原容疑者のIDなどが使われていた。
同病院によると、木原容疑者は今年2月22日、カルテの改ざんと、女性の容体悪化を知りながら対処しなかったことを上司に打ち明けた。病院側が木原容疑者が使用した血糖値の簡易測定器を調べたところ、カルテとは異なる正しい数値が記録されており、府警に告発したという。
病院側が改ざんの動機を聞いたところ、「約3か月前から、受け持ち患者に急変が多く、同僚から軽口をたたかれたことがしんどいと感じたため正常な思考ができなくなった」と話し、「誤ってインスリンを投与していないか」との質問には「思い当たる節はない」と否定したという。
仕事ぶりまじめ 病院長が陳謝
京大病院では2日夜、中村孝志病院長が記者会見し、「大変遺憾で、被害に遭った患者さんやご家族に心からおわびする」と陳謝した。病院の説明では、木原容疑者は2008年から同病院循環器内科に勤務。仕事ぶりはまじめだったという。中村病院長は、木原容疑者の受け持ち患者に容体が急変するケースが多かったかどうかについて、「把握しておらず、慎重に調べたい」と述べた。木原容疑者が「精神的にしんどかった」と動機について話していることには、「厳しい環境に置かれていたとは聞いていない」と語った。
同病院は昨年11月末、木原容疑者を循環器内科から、直接患者と接しない看護実践支援室に異動させていた。また、再発防止策として、▽2人の医療関係者でダブルチェックをする▽薬剤の管理を徹底する▽医療関係者らに対して医療倫理教育を再度実施する――などを挙げた。
長男(10)の治療のために同病院に通っている京都市山科区の主婦(42)は、「生死をさまよう病気から長男を助けてもらい、先生や看護師を信頼している。もし自分の家族に同じことが起きたらと考えると、背筋が凍る思いがする」と話した。