関空存続との関係で注目される伊丹空港・・・少し追う・・。
以下産経新聞より引用
大阪府の橋下徹知事が伊丹(大阪)空港を26年後に廃止し、跡地を新都市として有効活用する構想を表明したのを受け、池田市の倉田薫市長は4日、「知事の考えに乗るのも『あり』だ」と述べ、知事案に賛同する意向を示した。大阪国際空港周辺都市対策協議会(11市協)に加盟する自治体のトップのうち、公式に知事案を肯定する発言をした首長は初めて。
この日開かれた市議会の空港問題に関する特別委員会で質問に答えた。倉田市長はこれまで、伊丹から短距離国際便を飛ばし、得られた利益を関空の経営に回す考えを唱えている。
倉田市長は特別委で、先月18日に橋下知事が公表した構想案の資料を市議らに配布。「廃港は最短でも26年先で、リニアの整備が前提になっている。それまでは伊丹をフル活用して関空を助ける、というのが知事案の趣旨だ」と説明した。そのうえで「今のままでは伊丹の機能がどんどん縮小される。“座して死を待つ”よりは、廃港を前提に地域活性化を図るべきだ」と強調した。
さらに、「この期に及んで関西3空港懇談会が動くくらいなら、知事案に乗っかる方がよい。ここで伊丹について発信していかないと、一ローカル空港になる」と危機感を示した。
伊丹空港をめぐっては昭和49年、当時の運輸相の諮問機関である航空審議会が出した答申で、関空の建設は伊丹の廃止が前提とされた。しかし、運輸省はその後、関空が開港した後も伊丹を存続させる協定を提示し、11市協は平成2年、協定書に調印した。
このため、地元自治体には関空と伊丹がともに必要とされたために存続しているとの思いがあり、「約束を破って伊丹が存続している」という見方に反発する関係者も多い。
(2009年12月 4日 14:03
以下朝日新聞より引用
倉田・池田市長、橋下知事の伊丹廃港案に賛意を表明 (1/2ページ)
2009年12月4日
大阪府池田市の倉田薫市長は4日、市議会空港・交通問題調査特別委員会で、橋下徹・大阪府知事が唱える大阪(伊丹)空港廃止案について「この話に乗ることもありかなと思う」と賛意を示した。伊丹空港の活性化などに取り組む大阪国際空港周辺都市対策協議会(11市協)に加わる地元自治体の首長が橋下構想への賛同を正式表明したのは初めてだ。
競合する関西空港と伊丹空港のあり方をめぐっては政府、地元がそれぞれ見直しを検討しており、倉田市長の発言はこうした議論に影響を与えることになる。
橋下知事の構想は、関空を西日本のスーパーハブ(拠点)空港に発展させるため、2011年に伊丹と関空の経営を一体化させる内容。2035年に大阪・梅田と関空を7分で結ぶリニアモーターカーを完成させ、同時に伊丹を廃港。リニア整備費に伊丹跡地の売却益を充て、跡地は英語を通用語とする国際学園自由都市にする。それまでは国際便を飛ばすなどして伊丹を最大限活用し、その利益で関空の赤字分を補うという。
この日の市議会特別委の冒頭、倉田市長は委員長から伊丹廃港案への認識を尋ねられ、「関空リニアの開通が前提となっている。伊丹空港はどんどん機能縮小して、このままでは、いちローカル空港になる」と地元の危機感を語った。そのうえで、「伊丹は廃港してはいけない、国際線を飛ばしてほしい、というのは極めてエゴだ。責任は政治家が負わなければならない」と主張した。
委員から「こんな便利な空港をなぜ廃止するのか」と問われると、「橋下構想では廃港は最短26年先。その間に伊丹を利用した方が得になる」と説明した。
一方、大阪府吹田市の阪口善雄市長は「廃港まで関空のために活用するのはご都合主義だ」と反発。兵庫県伊丹市の藤原保幸市長も「1時間圏人口が1500万人もいる伊丹を廃港するのは、関西経済にとって良くない」と指摘する。(柳谷政人、吉浜織恵)
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橋下知事が伊丹廃港構想を掲げた背景には、半径20キロ以内に乱立する伊丹、関空、神戸の3空港のあり方をめぐる議論が正念場に来ている状況がある。
11月の行政刷新会議の事業仕分けで、関空を支える国の補給金の来年度予算計上は「凍結」と判断。国土交通省は、解除には3空港問題の決着が不可欠との判断を突きつけられた。前原誠司国交相は今月4日の閣議後会見で、刷新会議から来夏までに問題解決の道筋をつけるよう求められたことを明かした。
大阪府や兵庫県などでつくる関西3空港懇談会では、3空港を一元管理する案で調整が進んでいるが、橋下知事は将来的な伊丹廃港を盛り込むよう主張。構想への理解を求めるため大阪府北部の首長や議員と協議を進めている。一方で、「伊丹存続なんて言う政治家に(票を)入れちゃだめ」などと発言して府民をあおり、「地元自治体のタウンミーティングに参加したい」との希望も語っている。
だが、伊丹存続を主張する兵庫県の井戸敏三知事は「関空をやめれば」と発言して反発。当事者間での意見は食い違ったままだ。
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【大阪(伊丹)空港の歴史】
1939年 大阪第2飛行場(伊丹飛行場)完成
58年 大阪空港に改称
59年 第1種空港に指定、大阪国際空港に改称
64年 地元8市で大阪国際空港騒音対策協議会が発足。後に11市協に
69年 兵庫県川西市の住民が第1次空港公害訴訟を提訴
73年 兵庫県伊丹市が空港撤去都市宣言
83年 国の空港存廃調査開始
90年 11市協と国が空港存続の協定書に調印
94年 関西空港が開港、伊丹の国際便廃止
2002年 扇千景国交相(当時)が伊丹の機能縮小発言、11市協が現状維持の主張を確認
07年 伊丹市が空港と共生する都市宣言
08年 大阪府の橋下徹知事が「伊丹空港の廃止も含めて検討する」と発言
以下読売新聞より引用
伊丹廃港 池田市長が賛同表明
大阪(伊丹)空港を廃止し、関西空港をスーパーハブ(拠点)空港とする橋下知事の構想について、池田市の倉田薫市長は4日、市議会の空港・交通問題調査特別委員会で賛同する考えを明らかにした。大阪国際空港周辺都市対策協議会(11市協)に加盟する自治体の首長が、知事の構想支持を表明したのは初めて。
構想は、大阪市中心部と関空を結ぶ「関空リニア」を開通させた上で、伊丹空港を2035年に廃止。それまでに国際線を飛ばして同空港を活性化させ、その利益を関西空港の負債圧縮に充てる、という内容。委員会で倉田市長は、関空リニアの開通を前提条件に「この話に乗るのもありではないか」と述べた。
倉田市長は、関空リニアの整備が遅れ、場合によっては開通が50年後になるとの見通しを示した上で、「リニアより国際線復活の方が先だから、『おいしいものは先に食べてしまおう』という判断」と語った。
池田市長が「賛同」表明 「伊丹廃止」の橋下構想
大阪府の橋下徹知事が関西空港と大阪中心部をリニアモーターカーで結ぶ構想を示していることに関連し、池田市の倉田薫市長は4日、市議会の特別委員会で「関空リニアが開通するまでの間、大阪(伊丹)空港を活性化したらいいのではないか」と述べ、大阪空港廃港を視野に入れた知事構想に賛成するとの見解を示した。
倉田市長は「私も知事も廃港を決定する権限はない」と指摘。「リスクを覚悟した上で知事の構想にのりたい。大阪空港の廃港まで最短で約26年かかる。ノーリスクでリターンは求められない時代。それならば近距離国際線や国内の長距離線を増やし、廃港まで目いっぱい稼いだ方がいいのではないか」と述べた。
一方、関空リニア開通の実現性については「50年先の日本がどうなっているか分からない。不可能に近い」とした。
(2009/12/05 11:56
以下神戸新聞より引用橋下知事提唱 伊丹廃止論、2市「評価」 対策協
大阪府の橋下徹知事が掲げる大阪(伊丹)空港廃止について、大阪国際空港周辺都市対策協議会を構成する11市のうち、府の池田、箕面両市が「議論する価値はある」と評価していることが、神戸新聞社のアンケートで分かった。同協議会(11市協)会長の藤原保幸伊丹市長は「廃止論は全く理解できない」という立場だが、関西、伊丹、神戸の3空港の在り方をめぐり温度差が浮き彫りとなった。(小森準平)
アンケートは11市の市長らを対象に実施。2035年に大阪空港を廃止▽跡地の売却益で大阪市中心部と関西空港を結ぶリニアモーターカー建設▽跡地を英語教育の拠点とする-などの「橋下私案」への評価などを尋ねた。「関係機関で協議が必要」とした尼崎、西宮両市を除く9市から回答があった。
伊丹廃止については、伊丹、宝塚、芦屋、川西、大阪府豊中の5市が「廃止前提の議論には加わらない」と回答。吹田市は「存続の立場で議論に参加する」、大阪市は「評価保留」と答えた。
箕面市は「私案レベルですぐに賛同できる次元ではないが、一プランとして理解はできる」と評価。既に市長が市議会で橋下私案に「賛同」を表明している池田市も「展望なく廃止はあり得ないが、検討の余地あり」との見解を示した。
3空港共存の条件としては、「関西3空港懇談会」が14日の合意を目指す「一元管理」を、6市が「必要(望ましい)」と回答。池田市は「関空と伊丹の一元管理を優先すべき」とした。ほかに、「3空港の完全な経営一体化」(箕面市)、「関空には国の支援、伊丹には近距離国際線の就航などが必要」(芦屋市)などの意見もあった。
一方、関空のハブ(拠点空港)化には、大半の市が「国による関空会社の財務体質改善」「着陸料の引き下げ」を挙げた。
【大阪国際空港周辺都市対策協議会】1964年、ジェット機の騒音公害に対して同空港騒音対策協議会として発足。当初は空港撤去を求めたが、航空機エンジンの改良で騒音が軽減したことなどを受け、空港との「共生」に方針を転換。2005年に名称も変更した。兵庫6市、大阪5市の計11市で構成。
(2009/12/13 09:15
以下毎日新聞より引用
伊丹空港:「空港議論、地元のエゴ」 白井・尼崎市長が「私見」 /兵庫
尼崎市の白井文市長は14日、大阪国際(伊丹)空港のあり方について「市街地にあるのは、安全上問題と思っている。市としても、公害対策のみで、伊丹を活性化させるための議論はしていない」と話し、伊丹の機能拡大などには消極的な姿勢を示した。
定例会見で、私見と断ったうえで述べた。同市は、大阪国際空港周辺都市対策協議会(11市協)の一員。これまで騒音対策や安全対策についての要望を続けてきた経緯がある。
白井市長はまた、関西国際空港、大阪(伊丹)、神戸の関西3空港を巡る議論については、「航空会社や利用者が、便利で優位性の高い空港をハブ空港と位置づけるもので、国や行政が位置づけるものではない。現在の議論は、関西全体を考えた議論でなく、地元のエゴのように思える」と話し、国民の視点からずれた議論になっているという見解を示した。【大沢瑞季】
〔阪神版〕
毎日新聞 2009年12月15日 地方版
以上引用
伊丹空港廃止と言うことに理解を示しているような感じもあるのだが・・・・
よくよく見てみると・・・伊丹廃止に伴う活性化で・・つまり伊丹廃止まで逆に伊丹の国際線導入など焼け太りを狙った思惑が感じられる・・・。
変な言い方、伊丹廃止はなかなか進まない・・・であれば・・・これを機に伊丹の拡充と言うことで活性化を行っていこうと言うしたたかな池田市長の思惑と言うことではないのだろうか・・・。
そう考えると・・・単純な伊丹廃止の尼崎と少し温度差が感じられる・・・。
結局は・・美味くやられそうな予感・・・・。単純に伊丹廃止と言うことでも・・自治体によって、美味くしたたかな戦略が描かれているところが面白い・・・・。
実際に伊丹廃止と言いつつも、具体的に見ていくとなかなか面白いもんである・・。