猫 | シカの暗い部屋 ―A STUDY OF TERROR―

シカの暗い部屋 ―A STUDY OF TERROR―

私の私による私のための芸術論です。

最近、夏目漱石の「我輩は猫である」を読んでおります。

知識人の浅ましい生態を面白おかしく描いた本でして、大変面白いです。


私は、古典文学とされるものをほとんど読んだ覚えがないので、正月休みを利用して、コンプレックスを解消してやろうと思い、ブックオフで10冊ばかり買い込んできました。


「坊ちゃん」は、昔読みました。

「草枕」は、強制されて読み始め、途中で放り出しました。

「猫」は、恥ずかしながら読んだことがありませんでした。

漱石先生って面白い人ですね。

千円札からいなくなってから気づきました。



私の蔵書の80パーセントはマンガで、私はマンガ脳です。

だから、本来マンガのほうが読みやすいのは読みやすいのですが、たまには文学も悪くありません。

特に、古典のお墨付きを得ている本を読むと、いいことをしているような気分に浸れます。


ブログに読書感想文を書こうと思いましたが、「猫」の感想やら評論やらは、嫌になるほどあるはずだし、恥をさらすだけなので止めておきます。


それにしても、名作を読むのはいいものです。

なにしろ人に自慢できます。

・・・さっきから私は、さりげなく「猫」「猫」いっていますが、珍しく立派な本を読んだことがうれしくて、ついついブログで「報告」したくなったのです。


まったく浅ましいことです。




自慢がしたくて、ブログを書くという行為は、大変不遜なものですね。

というか、ブログそのものが不遜です。

なにしろ、自分の書いた文を人に読ませようとしているわけですからね。


日記帳にでも好きなことを書いておけばいいものを、わざわざネットの力を借りて公開するわけですから、厚かましい。


絵を描くのも同じ。

一人でスケッチブックに好きなようにお絵かきしておけばいいものを、大抵は描いたものを人に見せる気持ちがあるわけですから、やっぱりあつかましいです。


人にものを教えるなんてのは不遜の極みです。

教育などというものは、たとえそれがどんなに良いことだと思われても徹底的にあつかましい行為だと思うのです。


こんなことを書くのは、はやくもおつむが「猫」に影響され始めたということかもしれません。

なにしろ「猫」は古典的名作ですから。

それを読んだのですから、精神に影響がないほうがおかしいです。