8月5日 金曜日 晴れ
私は九州霊場百八のお遍路で英彦山から日田に向かっていた。
JR彦山駅から小石原へ坂道を車で登っていたときである。
{えぇ??こんなところにお遍路さん?が・・・どうした?}
菅笠を被ったお遍路さんが道端に丸くうずくまっていた。
私は彼を見て{熱中症か?}と思い、すぐさま車を道脇に止めた。
ゆっくり寄っていって菅笠の中を覗き込み、彼に声を掛けた。
「大丈夫ですか?」・・・3~5秒してから、「あぁ?」と気が付いた・・・
彼はこの日照りの暑さと長い坂道を登ってきた疲れとで、
どうやら仮眠しながら休憩をしていたようだった。
私は持っていたおにぎり一個とクーラボックスに冷たく冷やした
お茶を差し出した。「どうぞ。ご接待です。」彼は喜んで受け取ってくれた。
[ご接待とは:四国八十八箇所を巡る遍路に茶菓や食事などをふるまったり、
宿を提供したりすることを言うが、それは御接待をすることによって
自分も一緒にあなたのお遍路を成就してくださいという祈りがあると思う]
ちょっとの間、お遍路のこととか会話をしていた。
・・・・どうやら大丈夫そうだった・・・・
彼は長野県から歩いてきたそうで、今まで西国観音三十三や、
四国霊場八十八を歩いてそれらをやり遂げたそうです。
今回も歩いて九州西国観音三十三をやっているとの事で、
英彦山の第1番札所霊泉寺を終えたところだったそうだ。
彼が無事に歩き巡業成就するを祈って、そこで彼と別れた。
私は、車で九州霊場百八のため日田へ向かった。
・・・発車した車のバックミラーを見ると・・・・
彼は立って一礼していつまでも私の車を見送っていた。
お遍路さん同志の出逢いは、一期一会で無事成就を祈るしかない。
その九州西国霊場観音様巡礼の刺激を受けてしまった。
本日8月7日に九州西国霊場第31番札所の鎮国寺にて
その納経書とガイトブックを買ってきた。
その歩き巡業の彼とまたどこかで会えることを祈って~
私も九州西国霊場三十三を廻ろうと思う