フェイス/オフ(8点) | 日米映画批評 from Hollywood

フェイス/オフ(8点)

採点:★★★★★★★★☆☆
1998年10月2日(ビデオ)
主演:ニコラス・ケイジ、ジョン・トラボルタ
監督:ジョン・ウー


 ジョン・ウーという監督をご存知だろうか?「ミッション・インポッシブル2 」の監督といえば、わかってもらえるだろうか。その監督の名を始めて知ったのはずいぶんと前になるけど、実際にその作品を見たのはこの作品が初めてだった。


【一口コメント】
 ストーリー、演出、キャスティングと3拍子そろった最高級のアクション映画です!!

【感想】

 主人公アーチャーはFBI捜査官で、自分の子供を殺したキャスター・トロイを逮捕した。その後、捜査の為に、憎むべきトロイの顔を移植したが、トロイが目を覚まし、なんとトロイがアーチャーの顔を移植してしまう。こうしてお互いの顔を剥ぎ取り(Face/Off)、お互いの顔を取り替えての、バトルが再び始まる。
 といった感じのストーリーで、最後の方の教会での銃撃シーンはむちゃくちゃカッコイイ!こんなカッコイイ演出は他に見たことない、と言えるくらいカッコイイ!!TBS系列のドラマ「
ケイゾク」の最終回では、明らかにその教会のシーンをパクッたとしか思えないようなシーンもあった。

 また、この映画の中でニコラス・ケイジが女性のお尻のことを"
ピーチ"と呼んでいたのを聞いて、福山雅治が"Peach!"という曲を作ったという話もある。

 顔を取り替えてしまうというアイデアも斬新であり、さらにその相手がこの世の中で自分が最も嫌う相手、という設定がこの映画のストーリー展開をさらに面白くしている。
 そこに、いまやアクション映画の巨匠となったジョン・ウーの演出が加わり、アクション映画としては他に類を見ない作品に仕上がっている。

 また、キャスティングも素晴らしいと思う。ニコラス・ケイジとジョン・トラボルタという組み合わせ、これが例えばブラッド・ピットとレオナルド・ディカプリオだったとしたら、それはそれで話題性があって、良かったかも知れないが、この2人ではここまで"男の渋さ"のようなものは出なかったのではないだろうか?
 主役の2人が、顔を入れ替えて、立場も入れ替わるという設定上、善人も悪人も演じられる俳優同士の組み合わせでなければ、この映画の根本的な部分が否定されてしまうような気がする。その点で、この2人の組み合わせは絶妙だと思う。