東濃地科学センター(日本原子力研究開発機構の瑞浪超深地層研究所)を視察しました | Making Our Democracy Work! 石井登志郎オフィシャルブログ Powered by Ameba

東濃地科学センター(日本原子力研究開発機構の瑞浪超深地層研究所)を視察しました

23日、私が事務局長を務める、民主党エネルギーPT使用済核燃料等に関する検討小委員会の現地視察で、岐阜県瑞浪市にある、東濃地科学センターを視察しました。

ここは、将来、使用済核燃料を地下深くに最終処分をする際に、必要となる研究データを集めるための施設です。ここが最終処分になるわけではないのですが、まだその処分地が決まらないので、まずは我が国の地層がどういうものか、しっかり調査をしようということで17年前から始まったものです。

今日は、議員も10名ほど集まり、関心の高さが示されたわけですが、私自身も地下300メートルとはどんな空間だろうか、わくわくと言ったら語弊があるかもしれませんが、未知の空間に好奇心を掻き立てられ、言ってまいりました。

いくつか学びましたが、まず、地下300メートルは全然寒くない、ということ。地下に行けばいくほど、地球の中心に近づくので、気温は上がっていくのだそうです。それと、地下水がかなりの量、湧き出ていること。一日に200立米と言っておりましたが、これをポンプで毎日汲み上げているそうです。実際、湧き出ている地下水を触りましたが、温泉でもないですが、いわゆる湧水の割にはなんとなく温い、そんな感じでした。掘り下げ方法も、思っていたものとは違いました。単に「穴を掘る」というのでなく、花崗岩、つまり御影石ですから、少しずつ少しずつ、爆薬を使って発破しながら掘り下げ、周りをコンクリートで固めて下に下がっていく、という工程をとっておりました。確かに、御影石をショベルで掘れませんからこういう方式なのでしょうが、実に大変な作業です。

さて、実現性ですが、実際にこれだけ水が湧き出るところに最終処分できるものか、一応、我が国の技術者さんらはできると言っているので毎年数十億円かけて研究しているわけですが、これは、10万年先の人類にも影響する事業ですから、他国の例もじっくり学びながら、様々な可能性を想定し、そして未来の可能性は幅広くとれるような体制を作れるようにしなければなりません。

瑞浪駅からの行き帰りには、地元の阿知波代議士の瑞浪案内をお聞きすることができました。カバの祖先の化石が出るとか、瀬戸と隣り合わせの土地で同じく陶器に適した土があるので焼き物が盛んだとか、そういった類の話ですが、改めて、日本は多様で素晴らしい国だと、感じさせてもいただいた視察でした。

いずれにせよ、地層処分は原子力事業の最後の、そして未来に向けては最大の事案です。この進め方は、政治に相当の責任がかかっています。引き続きしっかり吸収して、しっかりした政策形成をしてまいりたいと思います。