【むしろ米国側の方が、TPPの弾力性・柔軟性を主張】 -ワシントン訪問-4/5 | 山田としお オフィシャルブログ Powered by Ameba

【むしろ米国側の方が、TPPの弾力性・柔軟性を主張】 -ワシントン訪問-4/5

 農業団体との意見交換でもまだまだいっぱい議論がありましたが、およそ次のように受け止めることが出来ました。


1つは、TPP問題は、米国にとり大きな政策課題ではない。


2つは、日本の参加を必ずしも前提にしておらず、むしろ日本が参
加して時間がかかり、問題が複雑になるのであれば入って
もらわなくてもいいとの意見が有力団体からありました。


3つは、農産物の関税撤廃など露ほども考えておらず、FTA等の二国
間交渉の内容は譲れないし、TPPは弾力性・柔軟性があるも
のととらえている。そんな中で、政治家も砂糖や酪農の品
目団体も、日本の多様な農業の共存の考え方や、食糧安全
保障の考えに賛成するとの意見もだされました。


4つは、当面は、10年間で330億ドルの農業予算を削減するとした予
算問題の方が重大だと受け止めている。


5つは、日米の同盟関係の重要性から、TPPに日本が入ってくれれば
いいと言いつつも、貿易問題はオバマ政権の生き残り策で
しかないと冷静に見ている感もありました。


 ともかく日本国内では、経済産業省や外務省が、産業の空洞化対策の切り札としてTPPに参加することが至上命題だと喧伝し、加えて日本の参加が米国の強い要求でもあると主張し、日本の農業が邪魔をしていると批判していますが、日本が言うほど米国は深刻に受け止めておらず、日米間には大きなギャップがあることが分かりました。