2013-12-01 22:33:03

中国の防空識別圏設定

テーマ:ブログ

11月23日、中国が尖閣諸島を含む東シナ海上空に防空識別圏を設定したことに対し、国際的な批判が拡大している。我が国にとっては歓迎すべきことであるが、マスコミ等での取り上げられ方を見ていると、国際的に設定されている防空識別圏についての基本的な誤認があるようだ。問題の本質が明らかになっていない。


防空識別圏は、それぞれの国の空軍などが対領空侵犯措置を行うために、各国の領空の外側の公海上などに設定している空域である。それぞれの国が国内法で独自に定めているだけの、あくまでも自国の軍に向けた国内規定である。外国に対しウチの防空識別圏はこうなっていますから、許可なく飛んでもらっては困るというようなものではない。防空識別圏を設定することによって、そこを通過する航空機に何か報告義務を課すことは出来ないし、行動を制約することも出来ない。それが現在の国際的合意であり国際法なのである。


我が国では防衛省の訓令で防空識別圏を定めており、航空自衛隊は我が国の防空識別圏に飛来する全ての航空機の識別を24時間態勢で常時行っている。識別は、航空自衛隊が国土交通省から入手した民間航空機の飛行計画との照合によって、また電波で航空機に対し応答信号の発信を求めることによって実施される。国際線を飛ぶ民間航空機などは、国際民間航空機関(ICAO)が定めているコードによって常時応答信号を発信することが義務付けられている。不審機と認められる場合には、航空自衛隊の戦闘機が緊急発進をして不審機に接近、国籍や飛行目的の確認を行っている。


防空識別圏そのものは、どこに設定しようが各国の自由であり、それを日本のように公表している国もあれば、また公表していない国もある。各国とも勝手に防空識別圏を設定しているのであり、中国が今回のように防空識別圏を設定すること自体は、何ら問題はない。中国に対し防空識別圏を撤回させよという意見があるようだが、それは、おかしな話である。問題は中国が、防空識別圏の設定と同時に公告した公示内容である。


今回の中国の公告によれば、「防空識別圏は中国国防省が管理する」とした上で「圏内を飛ぶ航空機は、中国国防省の指令に従わなければならない」とし、「指令を拒否したり、従わなかったりした航空機に対して中国軍は防御的緊急措置を講じる」と明記されたのである。中国の発表は、防空識別圏に名を借りた空域の管轄権の主張であり、我が国などにとって受け入れられるものではない。公海上空の飛行の自由は国際法上認められた各国の権利であり、これを侵されてはたまらない。まして尖閣上空に防空識別圏が設定されて、その管轄権を主張されたのでは、尖閣諸島は中国のものであると言っていることになる。中国はそれを意図して今回の設定を行ったことは明らかであり、我が国が激しく反発したことは当然である。


またマスコミでは、中国が発表した防空識別圏は、尖閣諸島周辺上空が含まれており、すでに存在している日本の防空識別圏と多くの部分が重なっているとして、これを問題視しているが、すでに述べたことから分かるように、尖閣上空を含むことが問題なのではない。また、防空識別圏が重なっていることも何ら問題ではない。国境を接しているヨーロッパ諸国などでは、防空識別圏は、当然他国の領土上空に設けられており、その多くは重複しているのである。


米国は、中国の主張は認めないとして、11月26日、グアムのアンダーセン空軍基地からB52B爆撃機2機を発進させ、中国の防空識別圏を約1時間に亘って、事前通告なしに飛行させた。これに対し中国国防省の報道官は、「中国軍は全ての航程を監視した。中国は防空識別圏内のいかなる航空機の活動にも識別を行っている」と話している。また中国外務省の報道官も、「米軍爆撃機は中国の脅威か」との質問に対し、「具体的な状況に応じ、中国軍は規則に従って適切に対応する」と述べている。中国はアメリカの行動を制約する気はなく、日本を威圧したいだけである。尖閣諸島を取りに来ているのだ。しかし、海空自衛隊機も、すでに中国の防空識別圏設定に関係なく、従来どおり飛行訓練や情報収集飛行を実施している。


我が国のJALとANAも一時中国に対し飛行計画を提出したが、政府の指導によりすぐに提出を中止した。我が国も中国に対し、その主張を認めないと意思表示したことになり、尖閣防衛の意思を表明したことになった。中国の無法を許してはならない。

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