春は何度も訪れた




訪れるたびに

いつの頃からか


当然のように

摂っていた




好きな味







今朝

弟がやってきて







知ってるだろうけど

蕨はだめだよ

蕗はいいが

蕗の薹も





これから何度か訪れる春





わたしは

わたしの

ために





好きな味を

忘れる






もう

慣れている





去年の春



わたしは

大好きな味を

ひとつ

忘れ去っているから






だいじょうぶ

もう

口になんかしない



わたしにとっての

毒は