決別春は何度も訪れた 訪れるたびに いつの頃からか 当然のように 摂っていた 好きな味 今朝 弟がやってきて 知ってるだろうけど 蕨はだめだよ 蕗はいいが 蕗の薹も これから何度か訪れる春 わたしは わたしの ために 好きな味を 忘れる もう 慣れている 去年の春 わたしは 大好きな味を ひとつ 忘れ去っているから だいじょうぶ もう 口になんかしない わたしにとっての 毒は