子宮に沈める。。。 | かす☆かす☆かっすんの今日の出来事

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世の中は楽しい事で満ち満ちてるやんなぁ・・って事やろね(^^


子宮に沈める
http://sunkintothewomb.paranoidkitchen.com/

全国のミニシアター系で長いこと上映を続けてきたこの映画

いつか近くに来たら見に行こうと思ってたんやけど
今月の初め、知らん間にDVD化されてたんで早速、鑑賞したで。


この映画なぁ・・・
あの思い出すだけでも胸クソが悪くなるあの事件
大阪2児餓死事件」を題材にして脚色しています。


見た感想としては、誰にでもお勧めできる作品ではないとは思った。

映画ってハッピーエンドだろうがバッドエンドだろうが
それなりに納得は出来て駄作だの傑作だの評価できるんやけど
実際にあった事件だけに、子供の心情を想像したら
胸が詰まるだけでものすごく後味の悪い映画やねん。

映画を見るときに感情移入してまう癖がアカンのかも知れんけど。


客観的に観ることが出来るんやったら
シングルマザーの孤独、大変さなんかを感じたり
ネグレクトに対して色々と考えながら観られるんやろうけどな。



映画のお母さん下村容疑者も本当に最初はいいお母さんやねな。

それがシングルマザーになってしまう事によって変わっていく生活や
苦労、妬み、誘惑に負けていく様が刻々と描かれてます

そしてネグレクト。
バケツ一杯くらいの大量の焼飯をテーブルの上に置き
リビングのドアをガムテープでガチガチに固めて出ていく母親。

三歳の娘一歳の弟
これ程までに幼い子供を残して一体、何日間放置できるやろか
困惑しながらでも母親の帰りを待つ子供達

けなげに粉ミルクを作り弟の面倒を見るんやけけど・・・
実際、三歳の子がどれくらい子守が出来るんやろう
オムツかえられる寝かしつけられる

そのうちに弟は衰弱し動かなくなり・・戻ってくる母親。
部屋の荒れ様に異臭やたかるハエに茫然となってるとこに
「遅いよママー」「弟が全然動かないのー」って
一生懸命にすがってくる・・・

そしてこのあとのラストシーン。。。


この映画、BGMはないねんな。
生活音がそのまま聞こえて動作などを想像しながら観る感じ。
昔の松田優作が出てた「家族ゲーム」って映画の雰囲気やね。

そして固定カメラでのロングカットで構成されてるねん。
せやから余計に圧迫感があって重苦しい雰囲気になるんやろな。







この事件に限らずネグレクトでなくなった子供達の
記事を読むと何とも苦しく息をするのも忘れるほどになる。

死の直前に助けを求めてる子供をなんで放置できるんやろ。

神奈川県の厚木の事件でもあったやんな。
衰弱して起き上がれない子供が「パパ・・パパ・・」って
か細い声で助けを求めたのが生きてた子供を見た最後って・・・

暗い部屋で空腹で一人ぼっちでメッチャ怖かったやろうに
そんな自分には目もくれてくれずに部屋を出て行ってしまう
頼るべきパパのうしろ姿を見送る絶望感って想像も出来ひん。




大人になりきれない子供のままの
子育て、育児にまったく責任感のない
自分の都合を、感情のまま何も理解できない幼児にぶつける

って、こんな奴らとちゃうな。

なんでこんな事になるのか理解に苦しむんやけど
こんな残酷で凄惨なことはないと思う。



こんな事件のない社会づくりも大切やけど、
せめて・・せめて亡くなった子供たちの魂が天国で
救われていることを切に願います。