規制強化に思うこと | DJラオウのニコニコ日記

DJラオウのニコニコ日記

どうもっ!DJラオウの中の人です(*´∀`)ノ
パチンコ・パチスロについてマジメな話を中心に書いてます。
ご意見ご感想ございましたら、是非~(_ _)

どもっ!トロでっす。


 お盆中は、動画の作成があり、ほぼ引きこもっておりました。久しぶりに痛風も出てきて、親指がイタイです(私の場合、なぜか手の指にきます)。


 ここ最近の関心としては、なんといってもホールの広告規制。もちろん地域によって温度差がありますが、8月中旬以降またさらに厳しくなっています。個人的には、商売は動画系メインなので、仕事が激減するわけではないのですが、WEB上での広告も内容によっての制限がキツくなるので、対岸の火事ではありません。割りと楽観的な性格ではありますが、それでもヒヤヒヤしますね。まあ、仕方がないですが、ピンチはチャンスと考えて、動向を見ながら、いろいろ考えていこうかと思っています。


ということで、ちょっと広告規制について、ちょっと振り返ってみたいと思います。



【20年前】

羽根モノなんかが全盛期。

曜日によって、ラッキーナンバー(例えば7で揃うと無制限、それ以外は一回交換、当時は等価はほとんどなく2.5円前後)が増えたりとイベント的なものはあったが、大体的に宣伝されることはなかった。チラシなども、新装開店や新台入替のときだけという感じ。

広告需要自体があまりなく、宣伝競争も見られなかった。日陰産業というイメージも今より強く、大体的に宣伝することを世論がよろしくないとする雰囲気があったせいもあるだろう。


【CR機登場以降~新台入替頻繁化】

射幸性が一気に激化。運がよければ勝ちな、当たるも八卦な時代に入っていく。

遊びが高級化し、環境重視の流れになっていく。

「健全な遊技」の推進、世の中のイメージも改善し、海物語一極化を副要因に、新台導入合戦も激化。

同時に広告宣伝の需要が高まり活発化。

チラシメイン、余裕のある大型ホールはTVCMも打ち始める。


【イベント隆盛期】

大型チェーン店のイメージ戦略に対抗するような形で、イベントメインで集客を狙うやり方が隆盛。設定発表、時間差開放のビー玉釘など、もっとも出玉広告宣伝による射幸心を煽っていた時代だったともいえる。競争が激化すると、イベント内容を偽るホールが続出、問題化する。設定発表などについては禁止されるが、意味がないものも含め毎日日替わりイベント実施。


【PWORLD等の出現】

ホームページの流行の伴い、低予算で設置できる広告媒体として、パチンコ専門WEBページ代行サービスが確立。様々な代行業者が出現するが、PWORLDの一人勝ち。ユーザー利用率も高く、特に携帯メールによる情報発信は、イベント宣伝手段のメインを務めることになる。


【2年前(だっけ?)】

射幸心を煽るイベント、宣伝を禁止するようにとの通達。

出玉系イベントの壊滅(地域差あり)、代替え手段として、ライター来店や情報誌の取材、芸能人来店等が流行。あくまで来店、取材であり、射幸心を煽るものではないというホール側の理由。


【~現在】

ライター取材は実質的に射幸心を煽る行為、つまりイベント化しているとし、禁止を努めるよう通達。では、芸能人来店がOKなのかなど、解釈が分かれる。

今年8月から、努力目標ではなく、注意勧告なしで営業停止もありうるとのこととなり、来店系も完全自粛ムード化。ホール側から発信できる情報は、実質的に「新台導入」のみ。



私も業界にかかわりはじめて日が浅いので、多少変なところもありますが、おおまかにはこんなところです。いやはや、夕方の設定発表にワクワクした時代が懐かしいですね。


さて、みなさんはどうお感じでしょうか。

かなり多様化された混合ユーザー業界なので、それぞれご意見あるかと思います。私は、基本的には「朝からユーザー」なので、イベント大歓迎の、ヒントはあった方が楽しめる人間です。特にスロッターはそういう方が多数派でしょう。



では、なぜ、今、規制は強化されているのでしょう?

実のところ、なんと・・・これが、よくわかりません!

ただ、少し紐解くくらいはできるかもしれませんので、私なりに整理して述べていきたいと思います。


そもそもパチンコは、風営法という法の中で管理されています。性風俗産業、ナイトクラブ、ライブハウス、ゲームセンター、雀荘なども同様で、「微妙だけど、ないとないで、いろいろ困る」といった産業も同じく風営法の管轄内の産業になります。

 もちろん、性質上、犯罪の温床になる可能性の高い産業もあり、よく正義感のカタマリのような人が、こういったものの廃止を鼻息を荒くしてに語ってくれますが、本当に廃止したらどうなるか、想像するのはそんなに難しくありません。性風俗を撤廃すれば、間違いなくアンダーグラウンド化して、非社会的的組織の莫大な資金源になります。禁酒法の顛末が一番わかりやすいでしょうか。また、不可抗力的に発生する社会的弱者の職場を確保する役割も担っている産業だったりもします。

 ですので、そういった産業は、風営法に包括して、警察が面倒みるということで、ギリギリのところでコントロールしているわけです。大局でみれば、存続させてコントロールした方が、治安上、お得という考え方なのでしょう。

 ご存知の方も多いかと思いますが、今、パチンコ業界だけではなく、上記、風営法管轄産業は軒並み規制が厳しくなっています。ナイトクラブの相次ぐ突然の逮捕、雀荘についても自動雀卓のメーカー出荷管理が始まったと聞きます。


 ここからは、噂話や推測を交えてのお話になりますが、ひとつは、現警察庁のトップが生活安全課出身という話があります。とてもわかりやすい理由です。自分の出身畑を強化する。会社組織でもよくある話ですね。また、都市レベルでいえば、歌舞伎町浄化計画や大阪ミナミの浄化計画なども自治体が旗を降っているものもあります。あ、そうそう、某東京都知事の個人的な道徳観の押し付けのようなものもありますね。 

 パチンコ業界については、よく噂されるのは、カジノとの絡み。カジノが実現された場合、経産省が管轄することになっているようです。同時にパチンコの合法化も検討されるわけですが、もし包括ゲーミング法的に合法化された場合、パチンコ業の規制、管轄は、どうするのか。ここで行政縦割りの弊害が出てきます。2010年の民主党新法案では、遊技機部門は警察庁から切り離して経産省に委譲することが書かれており、つまり、保通協の特権は経産省が持っていくということです。機械の許認可は、パチンコやパチスロのあり方そのものを左右する心臓部のようなものですから、警察庁からすれば、鳶にアゲをさらわれるどころの話ではありません。パチンコワールドの物理法則だけ、別の組織に握られているような状態にされるのだから、警察庁も看過出来る話ではない。

 ただ経産省側の言い分もあり、そもそも許認可と取締りが同じ組織という時点で、かなり異常な状態。カジノ行政のことを考えれば、至極全うな主張でもあるわけです。

 そこで警察庁としては、「今までどおり、我々だけでちゃんとコントロールできる」というアピールのための規制強化を行う必要が出てきた。噂ではありますが、そういった理由を勘ぐられるのも頷けます。いやー、世の中、面白いですね!鳥獣戯画的な意味で。


このご時世、どの産業でも職を失う覚悟をもって生きていかねばならない時代ですが、パチンコ業界を含む風営法管轄産業は、上記のような理由から、さらに不安定です。まさに女子高生の乙女心レベルです。嫌なら、別の産業に転職すればいいだけなんですが、如何せん、私はパチンコパチスロという遊技が大好きなので仕方がありません。


さあ、これらの事情も加味した上で、私の愚痴大会の開催です。

盛大に盛り上げてまいりましょう!


1)計画的にコントロールせよ!

 自分都合で場当たり的に規制するのはやめて頂きたい。なにも風営法だけではないですが、めまぐるしく変わりゆく現代社会と法との整合性が取れなくなってきており、つまり法改正が追いついていないのは周知の事実。著作権法などはその際たるものでしょう。そんな時代ですから、場当たり的になるのはわからないでもないですが、せめて複数案を提示して、産業側の意見も取り入れて、その上で、ある程度の猶予期間をもって通知するくらいのことはできないのだろうか。

 また、そもそも、コントロールがいい加減すぎる。保通協の検査も、ブラックボックスなので具体的な批判のしようがないが、ハッキリいっていい加減だ。メーカーは営利企業なので、あの手この手を使ってくるのは当然のことだし、例の検定取り消しの話も、保通協がマヌケだったと言われても仕方がない。噂では、実射試験も一回しかやっていないのではとも言われている。お役所仕事による怠慢が招いた事態だと言われても仕方がない。普通に稼働中の出玉見てりゃわかる話ですよね。十分過ぎる検査料を徴収してるんだから、検査内容を充実させることくらいできないのだろうか(書類以外で)。

 広告規制についても、全く一貫性がない。都道府県で規制の有り様も全くバラバラ。だからやったもん勝ちになるし、コロコロ変えるから、経済的にも事前投資が無駄になる。結果、増えるのはユーザーの負担である。


2)射幸心の定義をハッキリさせよ!

 いい加減、「射幸心」の程度を特権的に解釈するのはやめて頂きたい。究極、パチンコ・パチスロという遊技自体、換金行為がなくても射幸心を伴う遊びである。「著しく射幸心を煽る」という曖昧な言い方で、特権化して、こうもそのときどきで変えられては、さすがにウンザリしてしまう。

 そもそも、パチンコという遊技において「射幸心」を煽るなという方が無理がある。散々、射幸性の高い機械を認可しておいて、実際にその機械を使って汗水流して稼働させているホールには射幸性を煽るなとは、なんとも不可解な話である。

 ただ、ホール側も一度、イベント合戦で行き過ぎた過去の傷もあるので、一概にホールを擁護するつもりはない。それでも、ある程度の射幸心を煽る行為は、当然の産業活動ではないだろうか。

 

3)ユーザーの声を無視するな!

 では、どの程度を許容すべきかという話になるのだが、基準はユーザーのあり方をキッチリ見て決めるべきである。スロットならば「各機種に一台は6あり!」、パチンコならば「今日は海がサービスコーナー」程度の射幸心で、誰か困っていただろうか。射幸心でユーザーサイドが問題になるのは、爆裂仕様の機械の登場であって、保通協さえしっかりしていれば、なんの問題もない。「消費者(ユーザー)保護」の観点で、規制を設けるなら大いに賛成だが、虚偽イベントを広告するホールは、ちゃんと閑古鳥が鳴いていたし、ユーザーもそこまでバカではない。ノーヒント遊技を推進するような規制強化は、結局、過度な新台入替を推進するだけで、メーカー以外、誰も得しない。また、以前にも書いたが、「ノーヒントで平等に遊技せよ」というのは、つまりは「ギャンブル」だと認めることにもなる。プレイヤーが勝敗に介在する要素があるからこそ、遊技なのだ。


4)他の射幸性産業との整合性をとれ!

 また、他の公営賭博産業との整合性も全くとれていない。特に感じるのは宝くじだ。3月の法改正によって、一等上限が7億5千円になり、おそらくコンビニとネットでの販売も解禁になる流れだ。自治体の安直な財政確保のため、こちらは規制とは全く逆の動きを許したわけである。広告宣伝についても、パチンコ業界ではありえない煽り文句連発して、あれで変だと思わないのだろうか。香取慎吾が「うん!うん!」とついて回り、「今日はついてるかも!さあ宝くじを買おう!」みたいな、あんなオカルトチックな宣伝文句が許されていいのだろうか。

 賭博関連のみならず、世の中全体の射幸性産業との整合性も取れていない。課金ゲームがその一つだ。私もヘビーではないが、それなりに課金ゲームを興じるのだが、煽り方はパチンコ業界の非ではない。やってみた人ならわかると思うが、少額の積み重ねではあるものの、コンプガチャなんかなくても、あの射幸性の高さはパチンコのはるか上を行く。時間制限があったり、チームを組ませて義務感を煽ったり、強烈な課金意欲を誘起させる仕組みでいっぱいだ。そのくせ、冷静な判断を促すレアアイテムの出現確率は闇の中なのだから、タチが悪い。マイスロのデジタルコンテンツによる射幸性なんてかわいいものである。


5)世の中の時勢もちゃんと見よ!

 世の中、不況なんですよ。公務員の皆さんは、生涯給料もらえていいかもしれませんけど、なんでこの時勢で規制強化ですかね。ホール産業だけでも40万人の雇用を創出し、メーカー、液晶等の部材産業、広告等々、含めれば相当数の人の生活を支えているわけです。この産業の規模のあり方については大いに議論されていいけれど、今、やることだろうか。私には理解ができない。



 さて、規制強化で得するのは誰なんでしょうか。ちなみに上記の新法案の策定に際して、警察庁とメーカー団体は外されて協議が行われたそうだ。

 さて、規制強化で損するのは誰なんでしょうか。何度も言いますが、大きな目でみれば、実はホールはユーザーの敵ではありません。いや、そうじゃないホールもありますが…。


 エッチな漫画はダメ、暴力シーンを含むゲームもダメ、踊っちゃダメ、射幸心が源泉なものに対して射幸心煽っちゃダメ、というか、「非日常空間を楽しむこと自体がダメ」と言わんばかりのここ最近の規制の嵐、なんだか住みにくい時代になりました。こんなものが日本の道徳だというのなら、世紀末の方がよほど住みやすいわ。


 今後、我々にできることはなんだろうか。


 一つのヒントになるのは、風営法規制強化で虫の音吐息になってしまったダンスクラブの活動だろう。詳細は割愛するが、簡単に言えば、風営法上、許可を取らないと、客が踊ったら逮捕。音に合わせて肩を揺らしても逮捕。では許可を取ればいいのだが、許可を取ると深夜0時以降営業できない。つまり、ギャグみたいな話だが、風営法的には夜は踊っちゃダメということだ。まあ、変な話なので、今までは形骸化された法内容とみんな見てて、営業してたのだが、急に逮捕が相次いだので世間が驚いたのである。

 それに対し、クラブ、ライブ、ダンスといった関係者は、音楽関連の人達を巻き込み、署名活動を開始。カルチャーの破壊であるとして、ロビー活動を始めている。それもこれも「カルチャー」として、愛好者も認知しているからこそできることである。世間にも、その不可解さを理解してもらえる可能性も高い。


 では、パチンコはユーザーから、世間から「カルチャー」として認めてもらえているだろうか。残念ながら、答えは「ノー」だ。もちろんかなり違うものなので、クラブと同立に語ることはできない。だが、少しでもカルチャーな部分を作り上げていくことはたいへん重要なことだと思う。ただの抽選箱にしてはならない。どうすればいいのか、私にもわからないが、きっとパチンコ・パチスロという遊技を純粋に愛でることなのだろう。それは我々ユーザーにしかできないことでもあるのだ。