もう、かれこれ7年前になるのかな。


バイクで通勤中の僕が、殺されそうになったのは・・・。


僕は、暴走大型トレーラーの信号無視野郎に轢かれた。


意識不明の重体で救急搬送され、命は失わなかった。


でも、高次脳機能障害その他症状てんこ盛り障害者にされた。


僕とジョニーの出会いは、その前からなんだ。


だから、かれこれ10年のお付き合いになるのかな。


僕が復職した日、記憶障害もあるから、誰が誰だか分らなかった。


その頃のジョニーは部長だったかな。


僕が、ジョニーを見ても顔は覚えてたけど、誰だか思い出せなかった。


そんなとき、ジョニーは僕に向かって「ジョニーと呼んでくれ」と一言。


人の名前と顔を覚えるのがすごく難しい僕の記憶障害。


そんな僕を気遣って、ジョニーはユニークに慰めてくれた。


僕も頑張ってたけど、ジョニーはもっと頑張っていたんだと思う。


だから、定年退職後の再任用は希望せず、そのまま退職する。


僕は、上司の厄介払いの異動をくらわされたけど、ジョニーは見守ってくれていた。


ジョニーは「新しい職場はどうだい?」と聞いてきた。


1年前の僕は、上司のパワハラともいえる残業命令に疲れ果てていた。


でも、今の職場にはそんな悪い奴は一人もいない。


だから、「新しい職場ではまだ全然残業してませんよ!!」と答えた。


僕は、ジョニーは定年退職しても、再任用で勤務先に残ると思ってた。


でも、それは全然違ってた。


定年退職後は、今までの疲れを癒したい、とのこと。


ジョニーは「俺は頑張りすぎてたから、定年後は、もう働かないよ」と言った。


それから「お前も十分過ぎるほど頑張ってたからなぁ、今はもう残業なんかしないでいいんだよ」とも言ってくれた。


闘い続けていた者同士、分かり合えたジョニーと僕。


病院に行った帰りに、元の職場に行ってジョニーとお別れをしてきた。


「ジョニー」というのは、どこから出てきたのかわからないけど、部長よりももっと偉くなった人です。


悪い奴が許せない社会的行動障害の僕に、「心はもっと広く持て」とメールしてくれた人です。


ジョニーは、「高次脳機能障害」とはどんな障害かわからなくても、癒し方を凄くわかってくれてた人です。


ちなみに、僕に、厄介払いの異動をくらわした元上司は、左遷されるそうです。


そりゃそうだよね!!!