笹山尚人『パワハラに負けない!』、岩波ジュニア新書。現役の弁護士さんが書いた、労働法のご本。ジュニア向けですから、労働問題を通じて若い弁護士が成長していくという小説スタイルで、解りやすい。

 法廷での正義の味方というのではなく、現実的な「和解」での決着や地労委の役割、雇用契約とは何か、という基本からも解説しています。

 これって、大人が知っておくことじゃないかなぁ。知らない人もいる、というより、パワハラとか、リストラとか、労災とか、問題が自分にふりかかって初めて知る人も多いのではないかしら。

 株価や為替がめまぐるしく変動して、どんな仕組みで経済が動いているのか、素人にはさっぱり。儲かったり損したりしないで、普通に働いて暮らしたいのに、儲け様としない奴はアホ扱いされる昨今の風潮を思うと、まずは「知ること」が大切だと思います。ジュニアだけじゃなくて、老若男女の普通の人々にオススメ・・・のご本でした。