『印象派で「近代」を読む~光のモネから、ゴッホの闇へ~』中野京子です。

 19世紀のヨーロッパは、現代に直結する科学の発展や社会変革の時代。歴史の主役が、王侯貴族から庶民へと移っていく時代でもあるし。

 例えばドガの「アイロンをかける女たち」、大あくびの絵です。でも、印象派が描いた労働者は、社会の矛盾を告発するのではなく、面白く珍しい画題、としてとらえられていたのだとか。そうなのかぁ(=◇=;)

 日本人には印象派が好きな人が多いらしいのですが、私はもう一つ。でも、こうして時代の背景を読み解いてもらうと、これは面白い。歴史や神話や聖書から逃れようとしても、やはり芸術は時代の子なんだ、と思った次第。

 それにつけても、神戸に来るはずだった「プーシキン美術館展」の中止は残念無念(>_<)印象派を好きになるチャンスだった・・・かもしれないのにね。