補足。この日の日記だけ読むのではなく、字数制限と体力制限により何日かに分けてかいてますので、次の日の日記も併せて読むと、データなどもありますので、生肉禁止積極派の方もご意見が変わるかと思います。この日の日記だけを読んでも、法案の中身は理解できません。ぜひ、翌日のもご一読された上でコメントをよろしくお願いします。




まず、最初にお知らせです。


当店のユッケと石焼ユッケビビンバは、9月30日(金曜)をもってメニューから消えます。




保健所の通達はこうです。



「飲食店が生肉を提供する際は、枝肉(200キロくらい、マツコデラックスより大きい)ごと購入し、清潔な設備の元、切り分け、真空包装の機械によって封じ込め、2分間60度で茹でること、さらに、その検体を25カ所取り、検疫をうけること」



と、あります。

要は、実質的に不可能な基準を作ることで、日本から生肉を蒸発させる目的です。

「どうやったら生肉を食べられるか」ではなく、「生肉をどうやったら日本から無くせるか」という態度です。





危険ならわかりますが、ユッケでの食中毒は野菜と変わらないレベルの件数なので、要は検査の仕事を減らしたいため、そして、今後「レバ刺し」を完全禁止するための布石です。






保健所との会話で、



「この基準を満たした肉屋はどこにありますか」

「今のところありません」

「では、10月1日から、ユッケを出すのは不可能ですね?」

「はい、そうなります」


というわけです。


正式な通達が来たのが、昨日、実施が4日後。


通常、公布のため半年開けるのですが、これでは中国政府のことを笑えないじゃないですか。






しかも、9月くらいにこっそり足された項目。




「P,S  タタキを出しても罰金、または懲役です。」




!?






今回、禁止されるのは「牛肉を生食用として提供すること」です。


したがって、ユッケ、カルパッチョ、タルタルステーキ、はもちろんのこと、なぜか、タタキも「生食」というカテゴリーに入れるという荒業。これは、牛タタキが問題なのではなく、「レバーのタタキ」を禁止したいためです。



以上の4品目は、あと二日で、日本から消えます。

基準に合った肉を仕入れることが誰にも出来ないので不可能です。




「生食用として提供したと当局が判断したら罰することが出来る」という自由度の高い条例です。
大丈夫だよ、と言われても、たまたま、意地の悪い検査官に交代したらアウト。










もちろんですが、ちゃんと管理すれば、生肉は全く危険ではありません。


逆に、ドイツやガストでの例を見るに、適当な管理をすれば、野菜でも命に関わる食中毒を起こします。




ユッケでの食中毒数は13年間で、22件です。



そして、餅は、年末年始の10日で、25~30人が病院に搬送、10名程度死亡。毎年。




100%安全な食べ物が食べたい人は流動食のみ食べればいいでしょうが、他人が好きなものを食べる権利を奪うことはないでしょう。




特に、生肉料理は自宅で作れるものではありません。私も、店をたたんだら、設備が無いので食べられなくなります。











以上の理由でユッケは消滅です。


うちにとって、4年間で、他のメニューの3倍は出たであろう(半額なのにそこそこおいしいから)看板メニューです。


他の焼き肉屋と違い、サイドメニューではありません。思い入れもあります。


さようなら。




「レバサシとか、センマイ刺しはどうなるの?」

という疑問もあるでしょう。


もちろん聞いてみました。


「レバーはどうなるんですか?」


「牛肉ではないので、今回、対象外です。」


「牛肉でない?」


「はい、牛肉ではなく、内臓肉です。」




「じゃあ、法律では罰せられないんですね。」


「でも、止めて下さい。」



「嫌です。」



という、わけのわからないやり取りがありました。


ユッケは討ち死にですが、ハツサシ、センマイ刺し、ハチノス刺し、レバサシ、はセーフです。


ただ、他の店は怖がったり、勘違いしてたりで出さないでしょうね。。。今でもほとんどの店がやめてるから。。。



そして、ユッケは、どうするか、というと、法律にのっとって、恣意的に罰することが不可能なレベルで論理的に整合性をとれる形にして出します。

ただ、「ユッケ」という名称はとんつうから100%消えます。「焼きユッケ」とか、「ユッケ(加熱用)」も

「生食用に感じられる」と言われてアウトでした。石焼ユッケビビンバも当然消滅。



さっさとやめてしまった方が身のためなのは十分承知しています。


ですが、、、売り上げどうこう、ではなく、これは退いたらいけない問題だと思っています。この法案を作った役人の過失を認めてどうしますか。




重い話が続いたので、話題を変えます。




黒森庵さんのブログで、「オーストラリア産の牛肉」が紹介されてました。



http://kuromorianno.blog.so-net.ne.jp/2011-09-26#more



、、、すいません、アメブロ担当の方、前のブログ書く機能、お試し終了と言わず、戻して下さい。。。書きにくいっす。







黒森庵さんの家庭料理は、たんまりとお金をとれるレベルの家庭料理なので、良い子のみんなが真似をしてしまうと、ほとんどの店は潰れます。鮮度のいい肉を塊で仕入れて、捌いて、すぐに焼かれちゃってますからね。。。





ここで、紹介されている、いい焼き上がりの「無農薬有機の牧草で育った牛」写真で見た感じだと、テンダーロイン(フィレ)ですが、オーストラリアや、アメリカは「どんな育て方をされた牛」かを、消費者が知ることが出来ます。




その上で、「成長ホルモン剤と抗生物質の使われていない高い肉」を買うか、「安いけど、合法な範囲で目いっぱい注入された肉」か、選ぶことができます。




特に、オーストラリアの食肉の品質管理は実に厳しいです。BSEには40年以上前から、予防措置をしていましたし、大きな疫病も一度も起こしていません。






非常に厳格でうるさい。





品質管理というのはこうでないといけないです。1%の緩みもゆるされない、という感じ。
当たり前です。口に入るものは命そのものですから。





オーストラリアの肉は、非常に健康的に育てられてます。




ということは、抗生物質など投与しなくても牛が死なないので、大腸菌が「病原性」になど、変貌しないのです。






牛乳も、そんなに加熱しなくても飲めます。その代りに、オレンジジュースもそうですが、ほっとくとすぐ腐ってしまいます。

日本の食品の日持ちの良さははっきり言って異常です。腐るの防ぎ過ぎ。




低温殺菌は、牛乳を刺身のように管理する感覚なので、清潔な環境で手間暇かけないといけません。

なので、生産者からは嫌われます。



、、、日本は、必死にやってる一次産業の人が評価されない国です。値段だけ見ればそうなってしまいます。








ということで、皆さんが、自分の口に入るものを選ぶ時は賞味期限の設定が短い食品をおすすめします。短いほど「魔法」がかかってません。


体調悪くなっても便利な方がいい、ということはないでしょうから。



海外のスーパーは、生鮮食品など「当日が賞味期限」が多い印象です。


真っ当な食材が「売れる、儲かる」国にしたいものです。