麻疹が流行する! | ワクチン広場

麻疹が流行する!

フィリッピンで麻疹が7流行していると報じられたのはつい先だってのことでした。フィリッピンと日本の間を往来している人の数は決してすくなくありません。日本に麻疹が持ち込まれるのは時間の問題だと考えていました。2月16日、まだ雪の影響で患者さんは動けなくて患者さんは極めて少ない日でした。午前中の最後に来られた方はママがフィリッピンの方でお子様を連れてお国に帰って居られたのですが、現地でそのニュースを知って3月初めに戻ってこられました。16日は咳や鼻水がでるとしてお子様を連れてこられたのです。もう外来には他の患者さんは居られませんでした。ウイルスの気道感染症と診断してお帰り頂きました。数日して、保健所から電話が入りました。数日後に他院を受診されて麻疹だと診断されたのだそうです。院内感染に注意とのことでした。幸いに他の患者さんが暴露されたいたということはありませんでした。スタッフは20代前半の人1人、30代後半以上の人が事務職やナース、医師でした。20代の方は麻疹・風疹ワクチンを2回接種されています。他は1回です。しかし、採血をして免疫をみてみると、赤血球凝集抑制抗体は全員8倍でしたが、中和抗体は十分高い値を示していて、発病の可能性がないことがわかりました。もし、これが他の患者さんが沢山いらっしゃる時間帯であったならば、我クリニックは麻疹の流行の拠点になっていただろうと思います。発病当初は、麻疹としての所見が認められません。現在の日本では麻疹の小児が患者さんとして来られることは極めてまれになっています。フィリッピンから戻ってこられた方という以外には麻疹を疑う要件はありませんでした。この時点で医療機関として予防を徹底することは難しいと考えます。少し前までは、日本も麻疹の輸出国としてのそしりを受けていました。修学旅行にカナダに行って女子高生、リトルリーグの試合に附いていった子供と親などが感染源になったことがありました。持ち込まr手も流行を拡大しない、持ち出さないためにはワクチンの接種を励行することしかありません。そろそろ大学に進学する人での、免疫の確認や予防接種を求められて来院が多くなります。そのような方々だけでなく、接種歴のない人や不明の人の予防対策としてのワクチン接種を考えて頂くことが大事だと思います。