ワクチンに対する「不安」・「疑問」の声をよく耳にします。
それはワクチンについて「まだよく知られていない」という現状、特に日本では正確なワクチンの情報が行き届いていない事が原因の1つかと思われます。故に医師の立場として、もっとワクチンの「正確な情報」を伝えていこうと考え、このブログを立ち上げた所存でございます。
子育て中のパパママ目線から、また医師や医療関係者目線からと、あらゆる角度から予防接種について記載していきます。それに対する皆さまからの疑問や質問、また医師、医療関係者の方からのコメントが行き交う「交流の場」となることを胸に描いてこのブログを進めていきたいと思います。
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2016年10月31日(月) 14時24分12秒

インフルエンザへの対応

テーマ:+ そうだったのか!実例から学ぶ医療知識

アメリカの小児科学会がこのシーズンのインフルエンザに対しての対応を勧告しています。今年の小児科学会誌であるPediatrics10月号に17頁に亘って詳細に書いています。日本は昨年からインフルエンザワクチンはA型、B型についてそれぞれ2つ入っている4価ワクチンなのですが、一歩先に4価にしたアメリカにはまだ3価のワクチンがあるようで、それらを基本にしています。この数年、生ワクチン(日本にはない)は有効ではないので、使うべきではないとしています。日本でも個人輸入で使っている医師が居られますが、今年は極めて少ないと思います。本家で使わないというものを日本でだけ有効だとは言えないからです。理由は2009年パンデミック型のA型に効果が無いとしています。生後6か月から24か月は入院率も高くなるので、予防接種を薦めるとしています。利用者に便利をよくするために、予約の要らないwalk-in clinicを設けたり、時間外にも可能にするようにと具体的に医療機関側に勧告を出しています。また、疾病を持ったハイリスクの患者さんに関わる人も予防接種を義務だと思って受けるように勧告をしています。勿論、そのような方々の家族もです。ハイリスクの患者さんが発病した時は、速やかにリレンザやタミフル、ラピアクタなどの抗インフルエンザ薬を使うように勧告しています。周囲の流行状況や症状・所見からインフルエンザの可能性が高い時は検査で確認できない場合でも投与するように勧告をしています。リレンザは吸入ですから年齢が大きくないと使用は難しいです。タミフルは内服ですからすべての方に使うことが可能です。ラピアクタは点滴なので入院治療に用いるとされています。イナビルという1回吸入すれば経過中に再使用は不要という薬剤が日本にはありますが、ヨーロッパとアメリカはこの薬剤の治験を二重盲検法で行い有効性が無いとして治験を中断したいきさつがあるので、使用する薬物には挙げられていません。卵アレルギーにもワクチンは用いて安全だとされています。また今年は日本のインフルエンザワクチンは全てチロメサール入りなのですが、チロメサールはエチル水銀で量的に少量で排泄が速く、問題はない。自閉症になるといったこともありましたが、それは否定されています。アメリカでは同時接種が一般的なのでいくつものワクチンを接種することがありチロメサール入りのワクチンの使用を忌避していましたが、調査検討を重ねて解除しました。妊婦さんもお薦めの対象になっています。抗インフルエンザ薬の投与が予防になるので、ハイリスクの方の周囲でインフルエンザ患者が発生したら予防に使うようにも勧告をしています。日本では、本人が発病していないので健康保険の対象になりませんが予防に使うことは自費診療として認められています。でも、予防投与をもってワクチンに替えることは出来ないとも述べています。小児科医はこの勧告を読めば、非常に参考になると思います。実際の場面では、読まれた方が罹患された時はお医者さんと相談の上の対応になると思いますが、アメリカではワクチンを強く勧奨していることを医師にも患者さん側にも知って頂きたく書いてみました。

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2016年10月31日(月) 02時50分33秒

現在、不足しているワクチンがあります。

テーマ:+予防接種の実際

現在、定期接種として行われている予防接種がワクチンの不足のために希望された日時に行うことが出来なくなっているものがあります。混乱を生じているので、お気を付けください。

先ず、麻疹・風疹ワクチンです。

基本的に2回接種を受けることになっています。1歳のお誕生日から2歳のお誕生日の前までに接種を受けるというスケジュールになっています。これを1期といいます。それと就学前の1年間、その年の3月31日までに2回目の接種を受けます。これを2期といいます。今、ワクチンが品薄になっていて、医療機関で注文を出してもスムーズに納入されない状態が全国的に生じています。地方自治体がまとめて購入をする、医師会が購入するという地域では比較的、スムーズに納入されていると聞きますが、それは限られた地域です。多くの市町村では、予約をして頂いて、納入されると連絡をするという方法で行っています。今は、1期の接種を優先していますが、2歳の誕生日を超えた場合には、定期接種と認められない可能性があります。2期は、例年3月末に駆け込みで希望者が増えるのですが、足りないと3月末日までに接種を受けられないことが起こりそうです。確実に接種を受けるためには、医療機関に予約をしておくことをお勧めいたします。そうすれば、期日を超えてもワクチン不足でやむを得ないという理由が云えるので定期接種として受けられる可能性があります。

同じようなことが、日本脳炎ワクチンでも起こっています。北海道が今年度から始めたり、千葉県で、先年、1歳の子どもさんの日本脳炎患者発生があったために、従来の3歳で接種開始の方だけでなく、早くに受ける希望者が出ていることもあって需要と供給のバランスがくるっているのです。やはり、予約をして頂いておいた方が好いと思います。10月からインフルエンザのワクチン接種が始まっていますが、その際に同時接種で受けようと思っていらっしゃる方も少なくないと思います。昨年までならば、その場でも応じることが出来ていたのに、今年は無理になっています。この事情は、全国的に発生していますので、まず何時も予防接種を受けて居られる医療機関にお問い合わせをなさってみてください。10月から0歳の子どものB型肝炎ワクチンが定期接種化されましたが、このワクチンは目下支障をきたしてはいなくて、接種できています。

 

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2016年05月05日(木) 22時12分06秒

私たちはヒトパピローマウイルスワクチンの接種をお勧めいたします

テーマ:+ ワクチンを考える

17の団体がヒトパピローマウイルスワクチン接種に関する意見表明をしたこともあって、ママさんからご自分のお子様にこのワクチンを接種を受けるかどうかのご相談を受けることが多くなりました。結論からいうと、私どもはお勧めしています。マスコミの報じるように副作用のある方が次々現れているわけではありません。本当に因果関係が証明された方はいらっしゃいません。思春期の女児で、副反応と云われている類似の症状を呈した患者さんをワクチン登場前に何例も見たことがあります。結果的にドクターショッピングになりがちですが、リハビリを行いながら寄り添っていると皆さん好い経過をとられました。その発生頻度は、ワクチン接種者と非接種者での大きな差が出ているとの証明はされていません。研究班の方のコメントで日本人に発生しやすい遺伝学的特徴があるかのようなことが云われましたが、遺伝学の初歩的理解を欠いたと思われるような内容でした。世界の国々で、ワクチン接種により前癌状態と言われる病変の出現が明らかに減少していることが証明されています。前がん状態を経過してがんになることが判っている病気ですから、がんに有効だと結論付けて間違いではありません。積極的に癌を減らすにはワクチンは有用です。6年生から高校1年生のお嬢さんをお持ちのご両親は、ぜひワクチンの接種をお考えください。

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2016年04月20日(水) 03時43分02秒

予防接種推進専門協議会のヒトパピローマウイルスワクチン接種を推奨する根拠について

テーマ:+ なるほど!科学的に考える医療

前に書いた、見解のなかの推奨する根拠を次のように示しています。第1に、本枠ワクチンの有効性が示されています。2016年1月現在、世界の多くの国(WHO加盟国の33.5%にあたる65か国)が本ワクチンを国の予防接種プログラムとして実施しています。本ワクチンが導入された2007年からの3~4年間で、子宮頸がんの前がん病変の発生率が約50%減少していることが複数の国々(豪州、米国、デンマーク、スコットランド)から報告されており、本ワクチンの有効性は明らかであると考えます。一方、国内では、子宮頸がんによる死亡率が1995~2005年で3.4%増、2005~2015年で5.9%像と予想され、増加傾向が加速しています。第2に、本ワクチンの有害事象に関して国内外で調査が行われました。国内において、約800万回接種のうち、副反応疑いの報告が2584人(のべ接種回数の0.03%)であり、そのうちの約90%が回復または軽快し通院不要となっています。未回復の方は186人(のべ接種回数の約0.002%)です。つまり、10万接種あたり、2人が未回復の症状と残しています。一方、欧州の健康当局、フランス等の大規模な安全性プロファイルの再調査によると、報道等で問題となっていた複合性局所疼痛症候群(CRPS),体位性起立性頻拍症候群(POTS),自己免疫疾患の発生率は、本ワクチンの接種者と一般集団で差が見られないことが示されています。第3に本ワクチン接種後に生じた症状に対する診療体制・相談体制、専門機関が全国的に整備されました。そのsっ品料の手引きも平成27年8月に発刊され、現場で対応にあたる医療機関に配布されています。さらに不幸にして健康被害にあわれた方への救済も開始されました。本ワクチンに関して、有害事象の発生時も含めた社会としての十分な接種体制が整ってきました。このように、この2年半の間に本ワクチンを取り巻く国内の状況は大きく変化しました。一方、国外では、本ワクチンの接種による子宮頸がん前がんびょうへんの発生が減少し、公衆衛生学的な観点から世界保健機構(WHO)も接種を強く推奨しています。また、WHO7のワクチンの安全性に関する諮問委員会(GAGVS)は、2015年12月17日に、本ワクチンの積極挺推奨が差し控えられている現在の日本の状況に対して、「若い女性たちは、本来予防可能であるHPV関連がんの機器にさらされたままになっている。不十分なエビデンスに基づく政策決定は、安全かつ効果的なワクチン使用の欠如につながり真の被害をもたらす可能性がある」と改めて意見を述べています。これ以上の本ワクチンの積極的推進勧奨の中止は、国内の女性が実質的にワクチンによるがん予防という御液を受けられないことになり極めて憂慮すべき事態と考えます。がん予防のために本ワクチンの接種を希望する方たちに対して、体制が整ったことを周知し、接種がうけやすい環境を整えるべきと考えます。このほど、これらの対策がほぼ完了したこと及び本ワクチンの国外における確固たる有効性が示されてきたことをを受けて本協議会は専門的な見地から、本ワクチンの積極的な接種を推奨するものであります。と結んでいます。この見解表明を一般の方々がどのように理解されるかがありますが、私どもは可及的にこの論拠に沿って説明を行い多くの女性が子宮頸がんの発病を免れることを勧めたいと思います。前に、国会で説明をした人が、質問に答えて、このワクチンは子宮頸がんの前癌状態を予防するががんの予防になったと言う証拠はないと説明をしました。子宮頸がんは前がん病変を経てがんとして発病するのですから、前がん病変が予防できるということはそれに続くがんも予防できるということなのは明らかです。マスコミは本ワクチン接種後に次々と副反応が出ていると表現していますが、0.002%を次々と表現するのが適切ではないと考えますし、有害事象はワクチンと因果関係の有無にかかわらず起こったものを捉えているし副反応が因果関係があるかその可能性が高いものをいうのを副反応と言ってしまっているのも正確ではありませんので、専門家の今回の見解をぜひ評価して頂きたいと思います。

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2016年04月20日(水) 02時21分13秒

ヒトパピローマウイルスワクチン接種推進に向けた関連学術団体の見解が発表された

テーマ:+ なるほど!科学的に考える医療

予防接種推進専門協議会と言う参加学術団体を束ねた会がありますが、その委員長である岩田敏氏の名前で、表記のような見解が表明されました。参加団体は、日本小児科学会、日本小児保健協会、日本産婦人科学会、日本小児科医会、日本保育保健協議会、日本感染症学会、日本呼吸器学会、日本渡航医学会、日本耳鼻咽喉科学会、日本プライマリケア連合学会、日本環境感染学会、日本ワクチン学会、日本ウイルス学会、日本臨床ウイルス学会の15団体とこの見解表明に参加した日本産婦人科医会、日本婦人科腫瘍学会の2団体を加えた合計17団体です。結論を申しますと、「本協議会は専門的な見地からヒトパピローマウイルスワクチンの積極的な接種を推奨する」というものです。

 では、その内容を紹介いたしましょう。ヒトパピローマウイルスワクチン(子宮頸がん予防ワクチン)(以下本ワクチンと呼びます)は、2013年より法律に基づき、定期接種化されているワクチンです。本ワクチンについては、有害事象に関して種々な報道や見解が発表され、国内に混乱を来してきました。これらの事態を受けて、厚生労働省は、専門家チームによる調査・検討と本ワクチンの積極ってきな接種勧奨の一時中止を、2013年6月に決定しました・現在まで2年以上接種勧奨が中止され、本ワクチンの接種が普及しない状況が続いています。

 予防接種・ワクチンに関連する15学術団体で構成される予防接種推進専門協議会(以下協議会と呼びます)は、この2年半に本ワクチンの有害事象の実態把握と解析、ワクチン接種後に生じた症状に対する報告耐性と診療・相談体制の確立、健康被害をうけた接種者に対する救済、などの対策が講じられたことを受けて、本ワクチンの積極的な接種を水槽します。

 本ワクチンに関するこれまでの国内の混乱は、一般の方々が知りえる情報が限られていたことが一つの原因と考えられます。そこで、本ワクチンの接種を推奨するについて、協議会の考えを以下に示します。 というものです。これは予防接種を正しく推進しようとする学術団体の統一見解ですから、相当の重みがあるものであり、一般の方々への呼びかけでもあります。

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