NHKBSで小津安二郎監督の「東京物語」を観た! | とんとん・にっき

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小津安二郎監督の「東京物語」について、以前、下記のように書いたことがあります。


小津安二郎監督の「東京物語」は、ビデオを借りて観た記憶があります。NHKBSプレミアムの「山田洋次監督が選んだ日本の名作100本」にも入っていました。「東京物語」は、年老いた両親の東京旅行を通じて、家族の絆、夫婦と子供、老いと死、人間の一生、それらを冷徹な視線で描いた作品、とされています。公開されたのが1953年、僕はまだ子供でした。笠智衆と原節子のことはよく覚えています。笠智衆が東京で落ち着きを感じることが出来た場所が、原節子の住む「公営住宅」と、銀座松屋屋上の「展望塔」の2箇所でした。2012年、世界の「映画監督が選ぶベスト映画」の1位に選ばれたのが、小津安二郎監督の「東京物語」でした。


つい先日、原節子さんが9月に亡くなっていたことが報じられました。1962年に42歳で突然映画界から姿を消し、早すぎる引退が惜しまれました。小津安二郎監督の「東京物語」が、原節子さんの代表作だということは、衆目の一致するとことです。その「東京物語」が、NHKBSプレミアムで放映されました。


原節子さんをしのんで プレミアムシネマ「東京物語 デジタル・リマスター版」

[BSプレミアム]2015年11月28日(土) 午後1:30~午後3:49(139分)

尾道に住む老夫婦が、東京で暮らす息子と娘を訪ねて旅に出る。子供たちに歓迎の気持ちはあるものの、日常の生活に追われ、両親をやっかい払いしようとしてしまう。そんななか、老夫婦が心の通い合いを感じたのは、戦死した次男の嫁だけだった…。家族のふれあい、そして変わりゆく姿を独特の演出で味わい深く描き、世界映画史上最高の作品の一つとしてさん然と輝く、小津安二郎監督の代表作をデジタル・リマスター版で放送。


「映画.com」には、以下のようにあります。


解説

「お茶漬の味」以来一年ぶりの小津安二郎監督作品で、脚本は小津安二郎と「落葉日記」の野田高梧の協同執筆、撮影も常に同監督とコンビをなす厚田雄春(陽気な天使)、音楽は斎藤高順。出演者は「白魚」の原節子、「君の名は」の笠智衆、「明日はどっちだ」の香川京子、「蟹工船」の山村聡、「雁(1953)」の三宅邦子、「残波岬の決闘」の安部徹、「きんぴら先生とお嬢さん」の大坂志郎などの他、東山千栄子、杉村春子、中村伸郎、東野英治郎等新劇人が出演している。


ストーリー
周吉、とみの老夫婦は住みなれた尾道から二十年振りに東京にやって来た。途中大阪では三男の敬三に会えたし、東京では長男幸一の一家も長女志げの夫婦も歓待してくれて、熱海へ迄やって貰いながら、何か親身な温かさが欠けている事がやっぱりものたりなかった。それと云うのも、医学博士の肩書まである幸一も志げの美容院も、思っていた程楽でなく、それぞれの生活を守ることで精一杯にならざるを得なかったからである。周吉は同郷の老友との再会に僅かに慰められ、とみは戦死した次男昌二の未亡人紀子の昔変らざる心遣いが何よりも嬉しかった。ハハキトク--尾道に居る末娘京子からの電報が東京のみんなを驚かしたのは、老夫婦が帰国してまもなくの事だった。脳溢血である。とみは幸一にみとられて静かにその一生を終った。駈けつけたみんなは悲嘆にくれたが、葬儀がすむとまたあわただしく帰らねばならなかった。若い京子には兄姉達の非人情がたまらなかった。紀子は京子に大人の生活の厳しさを言い聞かせながらも、自分自身何時まで今の独り身で生きていけるか不安を感じないではいられなかった。東京へ帰る日、紀子は心境の一切を周吉に打ちあけた。周吉は紀子の素直な心情に今更の如く打たれて、老妻の形見の時計を紀子に贈った。翌日、紀子の乗った上り列車を京子は小学校の丘の上から見送った。周吉はひとり家で身ひとつの侘びしさをしみじみ感じた。


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「東京物語」ウィキペディア


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