松涛美術館で「いま、台湾 台湾美術院の作家たち」を観た! | とんとん・にっき

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松涛美術館で「いま、台湾 台湾美術院の作家たち」を観てきました。松涛美術館が改修工事されてはじめて行きました。見た目にはどこをどう改修したのか、まったくわかりません。たぶん改修は、直接は目に見えない耐震補強と、設備的なものだったのでしょう。


台湾へは2007年5月に一度行ったことがありました。国立故宮博物院の「翠玉白菜」と「肉形石」を観るためだけに台北へ行ったのですが、それでもあちこち台湾の生活にふれることができて、思い出に残る素晴らしい旅行でした。そうなると台湾一周がしたくなりましたが、なかなかその機会が巡ってきません。そうこうしているうちに、先日、東京国立博物館で「台北国立故宮博物院 神品至宝」が開催され、「翠玉白菜」を日本で観ることができました。

東京国立博物館・平成館で「台北國立故宮博物院 神品至宝」を(再び)観た!
東京国立博物館本館で「翠玉白菜」を観た!


松涛美術館で「いま、台湾 台湾美術院の作家たち」、タイトル通り、今台湾で繰り広げられている美術を紹介する展覧会です。台湾美術は、中国美術の伝統を継承してきましたが、日本統治時代に日本の美術教育が導入され、西洋や日本の近代美術が台湾の美術を大きく変えました。戦後は、日本や欧米への留学生が増えて、抽象表現主義など、欧米の現代絵画の潮流が入り、台湾の民俗芸術などとも相まって、多元的な展開をしています。


1970年代からは、国際的・政治的な状況下で、台湾のアイデンティティを求めて、新たな進展を示しています。台湾美術院は、台湾美術の信仰と発展、国際交流を図ることを目的に、2010年に設立されました。会員たちは、台湾美術の潮流の中で、それぞれ独自の作風を確立し、美術理論・国画・油彩画・版画・膠彩画・書法・デザインなどの各分野で、今日の台湾美術の先頭に立ち、台湾を代表する芸術家として、国際的にも高い評価を受けています。


今回特別に、台湾出身で歌手で版画家のジュディ・オングの作品3点が展示されていました。いずれも日本を大きく意識した作品です。ジュディ・オングは開会式終了後、高雄で発生した爆発事故に触れ、義援金にあてるために自身の版画作品をオークションに出すと発表したという。









「いま、台湾 台湾美術院の作家たち」
本展は、「美麗島」-麗しの島といわれる台湾、今そこで多彩に繰り広げられる美術を紹介する展覧会です。台湾美術は、中国美術の伝統を継承していましたが、日本統治時代に日本式美術教育が導入西洋・日本の近代美術がもたらされたことにより大きく変貌しました。戦後は日本・欧米への留学生が多数輩出し、抽象表現主義などの欧米の現代絵画の潮流をもたらし、台湾固有の民族芸術・中国美術などを融合し、多元的な展開をしていきます。さらに、1970年代からは国際的・政治的に困難な状況下で台湾のアイデンティティを求め、新たな進展を示しています。台湾美術院は、台湾美術の振興と発展、国際交流を図ることを目的に王秀雄(おう・しゅうゆう)・廖修平(りょう・しゅうへい)・傅申(ふ・しん)・謝里法(しゃ・りほう)・何懐碩(かかいせき)・江明賢(こう・めいけん)・黄光男(こう・みつお)などを中心に2010年に設立されました。メンバーたちはこうした台湾美術の潮流の中で、それぞれが独自の作風を確立し、美術理論・国画・油彩画・版画・賿彩画・版画・書法・デザインなどの各分野で今日の台湾美術の先頭にたち、台湾を代表する芸術家として国際的にも高い評価を受けています。本展を通して、台湾美術の「いま」をご覧いただきたいと思います。

「松涛美術館」ホームページ


*大きな画像は「to-co-to トコト Blog」よりお借りしました。


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