ミズマアートギャラリーで「青山悟」展を観た! | とんとん・にっき

ミズマアートギャラリーで「青山悟」展を観た!

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ミズマアートギャラリーで、「芸術家は人生において6本の薔薇を真剣につくらねばならない」という青山悟の個展を観てきました。ハレーションを起こしそうな眩しいくらい真っ白な部屋に、真っ赤な1本の薔薇を描いた5点の額が展示してあり、あれっ、と思ったら、次の真っ暗な部屋にたった1本の薔薇を描いた作品1点が展示してありました。暗い部屋は真っ暗で、目が慣れるまで時間がかかります。合計6本の薔薇です。描いたのではなく、「ポリエステルに刺繍」とありました。ミシン刺繍の手づくり作品です。



青山悟 プロフィール
1973年東京生まれ。ゴールドスミスカレッジのテキスタイル学科を1998年に卒業、その後2001年にシカゴ美術館附属美術大学で美術学修士号を取得し、現在は東京を拠点に活動。近年の主な展覧会に、「六本木クロッシング2010:芸術は可能か?」森美術館/東京、「複合回路 vol.5 接触領域―青山悟」galleryαM/東京、「TWIST AND SHOUT:Contemporary Art from Japan」バンコク芸術文化センター/バンコクなど。2011年夏に2回目を迎える堂島リバービエンナーレに参加予定。

「急進的か保守的か、政治か美術か?作家人生において最後の薔薇」
2011年6月8日(水)より、ミヅマアートギャラリーにて青山悟個展「芸術家は人生において6本の薔薇を真剣につくらねばならない」が開催されます。ミシン刺繍によって表現される6本の赤い薔薇。それが表層上、本展の全てです。多くの象徴性を持ち、美しく、同時に陳腐である薔薇のイメージに対し、いま敢えて真っ向から取り組むこと。それが、「労働」という概念や、政治と美術、手工業と機械工業、イマジネーションとアプロプリエーションなどの二項対立等に対する問題意識を反映した作品群、「Glitter Pieces」(2008~)を経たうえで青山悟さんが選択した新たな方向性が示されています。青山さんは自ら「薔薇をつくることを自分の作家活動において二度としない」と宣言することによって、アートが本来持つロマンティックさとその強度を呼び起こさせる一方で、「作品か、作家か」という価値や評価軸に対する疑問を私たちに投げかけます。はたして作家最後の薔薇たちは有効性を持って現代に咲くのでしょうか。この機会に是非ご高覧ください。

青山悟展

「芸術家は人生において6本の薔薇を真剣につくらねばならない」
会期:2011年6月8日(水)-2011年7月9日(土)
会場:ミヅマアートギャラリー
東京都新宿区市谷田町3-13 神楽ビル2F


「ミズマアートギャラリー」ホームページ