森美術館ギャラリー1で「田口行弘」展を観た! | とんとん・にっき

森美術館ギャラリー1で「田口行弘」展を観た!


森美術館ギャラリー1で「田口行弘」展を観てきました。森美術館で「フレンチ・ウィンドウ展」を見終わって、帰りを急ぐと、「あれっ、森美術館の楽屋裏?」と思ったら、違う展覧会でした。


田口行弘とはどんな人か? プロフィールを見ると、田口行弘は1980 大阪生まれ 、2004 東京芸術大学美術学部油絵科卒業、2005よりドイツ・ベルリン在住、となっています。ドローイング、パフォーマンス、アニメーション、インスタレーションが渾然一体となった「パフォーマティブ・インスタレーション」で近年注目を浴びている、という。会場で流されていた日用品や家具、スタジオの床板までが命を吹き込まれたように踊りだす映像は、静止画像を繋げる古典的なアニメーションでありながら、現代にも何らかの新たな可能性を示唆してくれます。面白いことは面白い。


さて、インスタレーションとは何か? 「美術用語集」(徳島県立近代美術館)によると、インスタレーションとは以下のようにあります。「設置 」、「取り付け 」という意味。芸術作品 を展示 するのに際して 、その場としての空間 に一つ一つ の作品 を単に展示 するというのでなく、いくつか の作品 を用いて意識的 表現 を加えて 、空間 構成 しようとする展示 の試み 、工夫 をいう。よって展示会 期中 、観者 に示されるが、会期 が終われば解体 される運命 にあるもので、ふつう一時的 な作品 と考え られる。壁や床の配置 だけでなく、時には 天井 から吊り 下げ られるものもあって、壁・床 ・天井 などに囲まれた空間 全体 に及ぶものである 。目新し く人目 をひくようなものや、大がかりなものもあり、1970年代 以降 、しばしば用いられてきた試み である。


インスタレーションとは、「一時的なもの」であり、そして「設置場所に固有のもの」のようです。それにしても幅広い概念でとりとめがありません。僕から言わせれば「雲をつかむ」ようでもあり、「なんでもあり」の世界のようです。それを大々的に行ったのは「クリスト」が挙げられると思うのですが、その名前が出てこないのはどうしてなのでしょうか?







「MAMプロジェクト014:田口行弘」展

ベルリンを拠点に活躍する田口行弘(1980年生まれ)は、パフォーマティブ・インスタレーションと呼ばれる方法で制作したコマ撮りアニメーション(ストップモーション・アニメーション)で近年注目が高まっています。MAMプロジェクト014は、田口行弘が日本の美術館で開催する初個展です。身体表現としてのパフォーマンスと、空間全体を使った仮設的な展示としてのインスタレーションが融合するパフォーマティブ・インスタレーションは、2007年にベルリンで発表した「モーメント」に始まり、以降、世界各地で開催されています。田口の表現の場所はギャラリー空間に留まらず、生活空間から都市の公共空間まで広がり、しばしば周囲の観客や通行人までも作品の一部としてアニメーションに取り込まれます。そこでは、人間も日用品も家具も、すべてが田口のオーケストラメンバーのように、見えない識者によって活き活きと輝いています。本展で発表される「モーメント:パフォーマティブ・ヒルズ」では、MAMプロジェクト014のためのギャラリーの展示室がはがされ、何枚かの白い木製パネルがギャラリー内から森美術館の外まで出かけていきます。ときに和太鼓奏者とコラボレーションし、ときに幼稚園のお絵描きワークショップに使われるなど、田口行弘が展開するさまざまなパフォーマティブ・インスタレーションが、アニメーションとして記録され、会期中に増殖していきます。森美術館ならではの「モーメント:パフォーマティブ・ヒルズ」をどうぞお楽しみください。最後に本展の開催にあたり、ご支援・ご助言をいただきました関係各位と、多大なるご協力をいただいた田口氏、無人島プロダクションに心より御礼申し上げます。


「森美術館」ホームページ

「Yukihiro Taguchi.com」