ギャラリー間で「カンポ・バエザの建築」展を観た! | とんとん・にっき

ギャラリー間で「カンポ・バエザの建築」展を観た!


乃木坂のギャラリー間で開催されている「カンポ・バエザの建築」展を観てきました。カンポ・バエザはスペインの建築家ですが、日本ではほとんど知られていない建築家です。今回、ギャラ間でどういう経緯でこの建築家が取り上げられたのかは僕にはわかりません。チラシの裏には本展覧会のキュレーターとしてマニュエル・ブランコが取り上げた主旨を述べていますが、今ひとつわかりにくい。それとは別にカンポ・バエザは、いかにも正統な建築家らしく、たいへん分かり難い言葉で、次のように述べています。


〈IDEA(概念)〉〈LIGHT(光)〉〈GRAVITY(重力)〉は私が〈ESSENTIAL(本質)〉と称している建築の三つの主要な構成要素である。この建築を、ミース・ファン・デル・ローエの〈More Is Less〉に倣い、〈More With Less〉と宣言する。〈More〉、建築の中心として創造された世界の中心に、人間を置く。〈Less〉、いかなるミニマリズムをも超越し、以下に記す概念を物質的に変換することのできる厳密に限定された要素を伴い問題の中心へ至る。〈概念〉〈光〉〈重力〉。それ以上でもなく、それ以下でもなく。



それはいいとして、今回の展覧会、ギャラ間の3階の展示室だけの展示で、いつも使われている外部階段でつながる4階の展示室は使われていません。しかも、3階展示室は中央に七夕のように、天井から細い針金で吊り下げられているメモ用紙に描かれたスケッチのみの展示です。そして建築らしいのは、展示室に入ってすぐ、左側の壁一面に、「Guerrero House」の巨大な写真があるだけです。さすがにメモ用紙に書かれたスケッチ類は、それなりに見るものがありますが、よほど建築に詳しい人でもない限り、なにが書かれているのかわかりません。


ギャラ間の展示は、観る人は一般の人や建築の学生が多いのですから、模型や図面を使っての、それなりに分かり易い展示をする必要があると思います。たとえ「無料」であったとしても・・・







「ギャラリー間」オフィシャルサイト より

カンポ・バエザ氏はマドリードを拠点に、主にスペイン国内で多数の建築作品を手がけている建築家です。その作品は、外観はシンプルな箱型建築でありながら、内部には意図的に設けた天窓や高層窓、ガラス壁のペントハウスなどから採り込んだ西ヨーロッパ特有の強い”光”で満ちた崇高な空間がつくられています。日本では正統なモダニズム建築として「グラナダ貯蓄銀行本社」(グラナダ/2001年)や「デ・ブラス邸」(マドリード/2000年)などの数作が知られていますが、情報が限られており、本展が氏の現在までの活動を紹介する国内初の展覧会となります。会場では、常に持ち歩いているスケッチブックに描かれた膨大なスケッチを展示して発想の源を公開するとともに、カンポ・バエザ氏の作品を象徴する”光”を用いたインスタレーションの中で、代表作から進行中の最新プロジェクトまでの豊富なビジュアルをご覧いただける予定です。