出光美術館で「文字の力・書のチカラ―古典と現代の対話」展を観た! | とんとん・にっき

出光美術館で「文字の力・書のチカラ―古典と現代の対話」展を観た!

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出光美術館で「文字の力・書のチカラ―古典と現代の対話」展を観てきました。いわゆる「書道展」ではありません。出展されているのは、古今東西の文字の意味内容とその美しさを、書の表現力で引き出したもの、と言えます。出品リストによると、今回展示されている作品は72点、そのうち国宝1点、重要文化財4点、重要美術品9点もありました。分かり易い展示と解説で、僕のようなまったくの門外漢でも、文字の魅力が伝わってきました。

展覧会の構成は以下の通りです。
1.書を説く・書で説く
2.書との語らい―響きと表現
3.古典との対話―移ろう時と書のカタチ
4.文字の世界


以下、とりあえず、出光美術館のサイトより引用しておきます。


パソコンの普及によって、文字は書くものから打つものへと変わりつつある中、書の世界は、いま静かなブームを迎えています。
古来わが国では、漢字と仮名の両方を用いながら、独自の世界観を形成してきました。漢詩文や和歌など貴族社会の文芸を中心に発展してきた中、江戸期には町衆や庶民層に至るまで、文字を書くことが浸透してゆきました。今なお、わたしたちは日々の暮らしの中で文字に親しみ、書くこと、綴ることによって、自らの意志をどのように表現し、伝えようかと工夫しつづけています。
人の語ることばが、文字により造形(カタチ)を成した瞬間から、そのことばの中に潜む魅力は、人を離れて広がりはじめます。そしてここに書の表現力が加わることで、ことばの調子や印象は、より大きなものへと膨らんでゆきます。筆を用い、白い紙の上に墨で書き記されるだけで、同じことばでも、様々な表情が生まれ出すのです。
本展では、3つのテーマに沿って、「文字性」と「表現性」とから多様な書の魅力に迫ります。古典の名跡より、それを継承した近世そして現代までの作品約60件を厳選し、現代に生きる私たちの眼で、書の魅力との対話を試みます。


いま静かなブームを迎えている書の世界―。手書きする文字の表情は人それぞれ異なり、さまざまに形を変化させます。表現することは、あたかもパズル遊びのようで楽しく、選ばれた言葉の素材には書き手の心情が込められています。本展では、こうした書の魅力を、各時代の優品を比較しながら探っていきます。伝統の美を継承するものあれば、新たな表現の可能性を追い求めて挑戦するものあり……。古典と近代、そして現代の作品がならび対話する空間をご堪能ください。