渋谷アップリンクで「消えたフェルメールを探して」を観た! | とんとん・にっき

渋谷アップリンクで「消えたフェルメールを探して」を観た!

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この映画はTakさんのブログ で知りました。その後、Takさんが國學院大學教授の小池寿子先生と対談 をするというニュースが飛び込み、是非とも行きたいと思っていたのですが、どうしても都合が付かず、結局行ったのは対談の次の日でした。渋谷アップリンク、この映画館は始めていきましたが、なかなか面白い映画館で、いっぺんで好きになりました。今までいろんな映画館へ行きましたが、あんなに小さな映画館は初めてです。たぶん40数席だろうと思いますが、椅子の種類がざっと見回しただけでも7~8種類、それぞれ好みの椅子に座って映画を観ることができます。リラックスして映画が観られる、まさに究極のアットホームな映画館です。と、まあ、映画館のことだけでなく・・・



「消えたフェルメールを探して」、このタイトルの前に「絵画探偵ハロルド・スミス」とついています。まったく予備知識もなく観に行ったので、いわゆる探偵もの、作り話かと思っていたら、実はそうではない、絵画探偵ハロルド・スミスとは実在の人物でした。いかにも胡散臭い風貌、皮膚病を患った顔に片方の目は黒いマスクがしてあります。藤森照信は自ら「建築探偵」を名乗っていましたが、こちらは盗難にあった美術品を保険会社などと協力し合って探し出すのが商売だという。この映画はフェルメールの盗まれた絵画を、絵画探偵ハロルド・スミスが犯人の捜索にあたったドキュメンタリー映画なのです。



今まさに東京都美術館で開催されている「フェルメール展」で、フェルメールの作品が7点公開されています。現存するフェルメールの作品はわずか30数点、いずれにせよ少なく、希少価値が高い。そうしたことからフェルメールの作品には、常に犯罪の匂いがつきまといます。何度か盗難に遭いますが、何とか見つけ出されます。しかし1990年3月にボストンのイザベラ・スチュワート・ガードナー美術館に警官に扮した二人組が押し入り、美術品13点、総額5億ドル相当が盗まれました。その中の1点にフェルメールの「合奏」があります。ガードナー美術館は500万ドルの懸賞金を出しますが、未だに行方が分かりません。かつて名作のかかっていた壁には、空の額だけがかけられています。



もちろん絵画探偵という仕事も面白いですが、いわゆる裏社会が次々と出てきます。美術品泥棒はもちろんのこと、アイルランド系地下組織の大立て者、アメリカの上院議員、元大統領の名前まで出てきます。それにしてもなぜあんなに押しの強い連中ばかりなのでしょう。映画監督のレベッカ・ドレイファスは、「合奏」の盗難を憂い、絵画探偵ハロルド・スミスに電話をします。留守電にはスミスからの伝言が残っていました。「レベッカ、よく考えてみました。これは絶好の機会だと思います。あの事件以来、絵の所在が気になって夜中でも目が覚める。この機会に絵の在りかを突き止めましょう」、そして撮影が始まり、事件の真相に近づいていきます。




「消えたフェルメールを探して」公式サイト


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