ダ・ヴィンチの「受胎告知」、来年3月に日本初公開 | とんとん・にっき

ダ・ヴィンチの「受胎告知」、来年3月に日本初公開



イタリア・ルネサンス期の巨匠レオナルド・ダ・ヴィンチ(1452~1519)の傑作「受胎告知」が来春、日本で初公開されることが決まった。30日、マリオ・ボーバ駐日イタリア大使が発表した。「イタリアの春2007」のメーンイベントとして3月20日から東京国立博物館で開かれる特別展「レオナルド・ダ・ヴィンチ――天才の実像」(朝日新聞社、NHKなど主催)で展示される。「受胎告知」は世界に十数点しか現存しないダ・ヴィンチの絵画のうち、最も早く制作された記念碑的作品。幅217センチあり、完成品としては「最後の晩餐(ばんさん)」に次ぐ大作だ。約140年前、フィレンツェのウフィツィ美術館に収められて以来、一度も館外に貸し出されたことはなかった。
asahicom:2006年12月01日



今朝の朝日新聞を見て驚いた。レオナルド・ダ・ヴィンチの「受胎告知」が朝刊の一面に載っている。なんと来年3月に日本で初公開されるという。レオナルド・ダ・ヴィンチの「受胎告知」といえば、フィレンツェ・ウフィッツィ美術館の第15室「レオナルドの部屋」にある3作品のひとつです。他の2作品は、いずれも未完成の「風景」と「東方三博士の礼拝」です。そうそう、もう一つ、ヴェロッキオの描いた「キリストの洗礼」、弟子であったレオナルドが描いた子供が素晴らしかったので、その後ヴェロッキオは絵筆を絶ってしまったというエピソードのある作品です。



レオナルド・ダ・ヴィンチといえば、「万能の天才」といわれ、解剖学、植物学、光学、水力学等々、自然のあらゆる事象を探求し、なおかつ詩人で哲学者で、しかも画家でした。画家としては、膨大な数のデッサンを残しましたが、実は完成作品は僅かしかありません。その数、10数点と言われています。多くの制作依頼者が彼を非難したそうです。レオナルド・ダ・ヴィンチの「受胎告知」は、2度観ています。ということはウフィッツィ美術館には2度、フィレンツェに2度行ったわけです。僕は他にレオナルド作品は、パリのルーブル美術館で「モザ・リザ」を、ミラノのサンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会の食堂に描かれた「最後の晩餐」を、2度づつ観ています。



6ヶ月目に、御使いガブリエルが、神から使わされて、ナザレというガラリヤの町の一処女のもとにきた。この処女はダビデ家の出であるヨセフという人のいいなづけになっていて、名をマリヤといった。御使いがマリヤのところにきて言った、「恵まれた女よ、おめでとう、主があなたと共におられます」。この言葉にマリヤはひどく胸騒ぎがして、このあいさつはなんのことであろうかと、思いめぐらしていた。すると御使いが言った、「恐れるな、マリヤよ、あなたは神から恵みをいただいているのです。見よ、あなたはみごもって男の子を産むでしょう。その子をイエスと名づけなさい。彼は大いなる者となり、いと高き者の子と、となえられるでしょう。そして、主なる神は彼に父ダビデの王座をお与えになり、彼はとこしえヤコブの家を支配し、その支配は限りなく続くことでしょう」。(ルカによる福音書)

聖書にある「受胎告知」は多くの画家が描いています。以下に幾つかの作品をあげておきます。その中でも最も有名なのは、フレンツェのサン・マルコ修道院にあるフラ・アンジェリコの「受胎告知」でしょう。「フラ」は「僧」、「アンジェリコ」は「天使」を意味します。サン・マルコ修道院の階段を昇った正面に飾られているという。残念ながら僕は、サン・マルコ修道院の前までは行ったのですが、その中には入っていません。なお、ボッティチェリとフィリッポ・リッピの「受胎告知」は観ています。