一昨日、午後1時開演、浅草木馬亭で行われた、一太郎さんの十周年節目記念浪曲会に、妻と三女と共に、お邪魔してきました。
(この写真のみ、一太郎さんのページからお借りしました。)
10周年のお祝いの会ですので、前日、地元の花屋さんに、お願いしていた花を、開場されて程なくの木馬亭にお持ちし、一太郎さんが、お客様をお出迎えしていたので、直接お渡しでき、その花は、舞台の横に、飾っていただけていました。
開演まで、少し時間がありましたので、開演前に、お昼時でしたので、店前で、少し待ちましたが、浪曲師だけでなく、芸人さんも出入りする、翁そばさんで、僕は、カレーそば、妻は、とろろそば、三女は、ざるそばを美味しくいただきました。
このお店から、木馬亭までは、すぐ近く、会場入りすると、客席は満席、僕たちは、最後方のパイプ椅子で、拝見することになりました。
司会・漫談は、猪馬ぽん太さん、一太郎さんとは、同い年だそうですが、楽しいその言葉で、会は幕開け、進行していきました。
番組は、以下。
何より、浪曲は、
・「野狐三次 親子対面」(野口甫堂 脚色)
火事と喧嘩は江戸の華。に組の纏持ち野狐三次と実父筒井伊賀守の対面。親子情愛の物語。東家のお家芸。
一太郎さんの浪曲の野狐三次は、「木っ端売り」や「大井川の義侠」もありますが、曲師の美さんとのいつも以上に息の合った、音色、節回し、浪花節、とても素晴らしく思いました。
・講談 田辺鶴遊「曲馬団の女」
太平洋戦争の時代、新聞で戦死の記事を見つけた元曲馬団にいた主人公の女が香典ドロを企てることから、ハートウォーミングな内容、鶴遊さんの引っ越しに、一太郎さんと美さんが手伝ってくれたというマクラからの流れ、とても楽しめました。
・浪曲 東家浦太郎
浦太郎師匠の曲師をつとめた一太郎さん、師匠の節に音色を健気に乗せる一太郎さんの姿に、師匠への愛をあらためて感じました。その一太郎さんの三味線での掛け合いに、ハラハラするような心持ちになりながら、浦太郎師匠の美しい節回しが印象的でした。
・仲入り
・新作浪曲「シートン動物記 オオカミ王ロボ」(今泉吉晴訳シートン動物記より 一太郎脚色)
ロボとの出会いを通じて「人と動物は同じ」と発見したシートン。オオカミの夫婦愛を浪曲の義理人情で描く、一太郎さんの渾身の一席。
一太郎さんの新作浪曲は、初めてでしたが、上野の大哺乳類展で、オオカミの足跡を偶然見たことで、生まれた、新たな世界、優れた動物の悲哀が、心に残りました。
・スペシャル対談 今泉吉晴先生×一太郎
今泉さんが、大きすぎて、宅急便で送れないと、岩手からの新幹線の車掌室に預かってもらったという、ロボの原寸大のパネルが、舞台で、この日、躍動していました。シートン動物記の、人と動物との関わり、ヒューマンネイチャー、動物学が、浪曲に通じるという発想が、一太郎さんにも今泉さんにも新鮮だったことが語られていました。
・仲入り
節劇「阿漕ヶ浦~若き日の大岡忠相と八代将軍吉宗の出会い~」
いち・かい恒例ハチャメチャ節劇。笑い盛り沢山、何が起こるかわからない、豪華ゲスト総出演。
鶴遊さんが、客席で、オリンピックの出場国を口ずさみながら、お客さんとはいタッチや浦太郎師匠が、舞台上で寝ていたシーンは、特に笑えました。
以上です。
一太郎さんの10周年記念
今回の記念浪曲会だけでなく、来年も、木馬亭での一太郎
何より、一太郎さん、大事な会の大成功、おめでとうございます。
なお、終演後には、若手から大御所浪曲師にまで愛されている、喫茶 天国さんに、お邪魔し、美味しいホットケーキをいただきました。
何より、一太郎さん、美さんの、今後益々更なるご活躍を心から願います。