Hong Kong Macau Ferry Terminalから少し離れた近くの歩道で

撮りました。(Central Star Ferry pierlとは違います)

 

晴れて、かつ、スモッグが無い日は遠くまで観られます。

中国本土のスモッグ以外に、

香港の港を通過するタンカーや客船から出るガスが多いと

対岸が見えづらくなります。

 

 

香港は狭い場所に密集して、日本よりも高いビルが隙間なく

びっしりと建設されており、風が通過しにくく、

自家用車や運搬用トラックの排気ガスが多いと

塵が増えて目が痛くなったり、霧ではなく排気ガスの霧が

街中を覆います。

(ここ4,5年、車を購入する人々が増加傾向です。本来なら、減らして

もっとバスやMTR、トラムを使ったり、短い距離は出来るだけ歩くほうが

香港の空や街中にも良いと思います。)

 

 

用事があってCenral Star Ferry pier付近に来たから、

撮影してみました。

 

普段からよく観ている建物を改めて

撮影することは、今までありませんでした。

だけど、香港に生活してから、

瞬く間に、古い景色が消えていくのが寂しくなり

少しでも記憶に残しておきたくて、

歴史的な意味がないにしても、

自分がおもしろいなと思ったものをたまに撮影しています。

 

長年、カメラや携帯のカメラ機能をあまり

使わなかった自分です。

香港に引っ越すまで

10年近くテレビ無しの生活をしていたくらいですから。

 

旅先の記念撮影の意味が

小さいころから、分からなくて。

 

今思えば大学卒業してから、

色んな国にサッカー観戦しに行ったわけだから

撮っておけばよかったのかな?

 

だけど、匂い、風景、音が

私の脳裏に残っています。

ただ私の記憶を文章や言葉で説明できても、

それを誰かに見せることが出来ないのです。

そうか、だからカメラがあるんだと

だいぶ年をとった現在、カメラ撮影が好きな人々の

気持ちがちょっと理解できたかもしれません。

 

 

現在の中環郵便局付近にあったフェリー乗り場が2006年に

移転しました。

そのとき、49年間、市民や観光客に親しまれた時計台が

取り壊されてしまいました。

 

歴史的に価値はないと最終的に判断した政府に対して

学生や歴史的な建造物や風景を保存したい団体などが

デモ、座り込みをしていました。

原因が分かりませんが、

決定されていた取り壊しの日取りより

3ヶ月早く、取り壊しが始まってしまったと聞いています。

 

あくまでもこれは私、個人の考えであって、他の人たちの意見は

分かりませんが、少なくともCentral, Sheung Wan, Wanchaiあたりで

育った私の知人や友達、十数名程度ですが

保存したかったようです。

(特に若手の美術家や建築家さんたちはそんな話をしていました。)

 

香港では少数派だったのかもしれませんが、

観光客としては、自分の国では観られない歴史建造物を

観たいのが本音です。

数十年であっても、歴史的価値がないと決めつけてしまうのは

寂しい話だと思いました。

 

 

上記の時計台はエドワード王朝風です。

(1925年前後に記録されている古い時計台と似ている

設計だそうです)

 

埋め立てをしていなかった時代、海岸線も今とはだいぶ違い、

フェリー乗り場の時計台は

現在のIce House Street, Central付近でした。

 

このIce House StreetとDuddell Streetが

交わる場所には珍しいガス灯があり、

古きよき時代を思わせる一角があります。

日本語の観光ガイドブッグにも度々、掲載されていると思います。

 

(小さいころから、近隣に住む人はガス灯の存在を知らなかったりするものです。

案外、観光客のほうが地元の歴史を調べたりするから、

昔のことには詳しかったりします。

京都・伏見に住む友人が一度も清水寺や高台寺を観にわざわざ

訪れたことがないのと、似た感覚かもしれません。)