聖夜のパトロール | Pigg news

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クリスマスの夜。
ある警官が近所をパトロールしていると、
民家からこそこそと出てくる怪しい男と出くわした。

赤と白のコートと、帽子。それに大きな袋。
どう見てもサンタクロースである。
塀ごしに民家を見ると、
照明は一切ついておらず、
現在は留守のようだ。

最近このあたりで
空き巣の被害が多いこともあり、
警官は念のために尋ねてみた。

「すみません、あなたはこの家の住人ですか?」
男は堂々と答えた。
「ええ、もちろんです」
「大きな家ですが、ここに一人暮らしですか?」
「そうです」
「なぜそんな服装を?」
「これから友人の家のクリスマスパーティーに行くので」
「だったら友人の家で着替えればいいのでは?」
「すぐ近くですからね。
といっても徒歩は厳しいので、
このあたりでタクシーでも拾おうかと思ってましたが」

「なるほど。では袋の中を見せてもらっても?」

すると民家の庭から、
毛並みの美しい一匹の犬が駆け寄ってきて、
うれしそうに男の足にまとわりついてきた。

「おいエミリー、ついてきちゃダメじゃないか」
男は犬の頭をやさしくなでながら言った。
「この子は番犬としては優秀ですが、
飼い主の僕には甘えんぼで困ります」

ためしに警官が近づいてみると、
犬は低いうなり声をあげながら歯をむいた。
「こら、この人は悪い人じゃないから大丈夫だよ。
さあ家にお戻り」



男がそう言うと、
犬はなごり惜しそうに振り返りながら帰っていった。

その途中、門の近くの電柱で、
片足を上げてオシッコまでしてくれたので、
警官はなんだかバカにされたような気がして
一気にシラけてしまった。

「ご協力ありがとうございました。
パーティー、楽しんできてください」

「はい、では、急ぎますので」

男が立ち去ろうとするのを
のんびり見送っていた警官だったが、
あることにふと気づいて男を呼び止めた。

「やっぱり袋の中を見せてくれませんか?」

なぜ警察は、男を呼びとめたのだろう?

ヒント↓(反転)

・犬を飼っている人にはわかるが、
 男の言葉と犬の行動が矛盾していないだろうか?
  

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