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2017年02月24日(金)

永遠なる時間

テーマ:感動

 昨日、叔父の告別式に参加してきた。

 故郷の群馬県高崎市である。

 叔父一家とは、わたしが中学の半ばになるまで家も近く、従姉妹たちには同級生もいて、行き来も頻繁で仲も良かった。
 しかし年を取り、月日が流れるなかで、しだいになかなか逢えない年月が重なっていた。

 

 わたしにとって叔父と云えば、厳格な教育者で厳しい人というイメージが強い。長い間、高校の校長を務め、現役時代はあくまで矍鑠とした先生という像である。

 ただ、怖い人というイメージはあったけれど、じっさいに怒られたことは一度もない。ネコや犬を可愛がる優しい姿にばかり接してきた。だから、あの怖いイメージはいったいどこから来たのだろうと不思議に思うこともある。

 

 叔父は90歳だったので、大往生と云ってよいだろう。

 参加者のほとんどが、悲しみと同時に 「お疲れさま」 という感情を抱いていたように思う。

 

 火葬直前、最後のお別れの場でのことだ。
 60年以上連れ添った奥さまが、叔父の額に自分の額を合わせ、静かに涙した。

 10秒ほどのことだったろうか。その姿に参列者の多くが何かを感じ、同時に涙した。
 それは人生を共にした二人の時間が、そこに結晶している。そう信じられる瞬間だった。

 

 

 近頃、思い出すかのように河合隼雄さんの本を再読しているが、たまたま今読んでいる彼の本に、こんな文章がある。

「現代人は 『関係を切る』 ことによって 『便利』 な生活をしようと思いすぎていないだろうか。早い話が、ビフテキを楽しんで食べようとするには、それまでのその牛の生活、それを世話した人、殺した人、料理する人、いろんなことすべて 『関係づける』 ことを、さっぱりとやめなければならない。交通事故で加害者と被害者の関係をもって話し合うのは大変なので、保険業者や弁護士に依頼する。犬や猫の子が生まれると、『保健所』 に処理をお願いする」

 

 人生も90年を生きれば、ほんとうにさまざまなことがある。

 厳格な教育者の家庭にすら、想像もできないようなことが何度か起こった。それを、わたしは知っている。きれい事だけでは生きてこられなかったのだ。
 そんな人生を乗り越えてきた夫婦の姿に、濃密な関係性を感じることができた。
 そして、そんな叔父を取り巻く人間もように、叔父の娘たちや息子の姿に、作り物でない共鳴や共振を感じられた一日だった。

 「深い関係性」 を感じられた一日だった。


 叔父さん、ほんとうにお疲れさまでした。

 ゆっくりお休みください。

 

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2017年02月06日(月)

河合隼雄さん

テーマ:スキーの話
 三十代半ばから十年間くらい、河合隼雄さんの本をむさぼるように読んだ。
 その頃、好きな本を尋ねられると、必ず河合さんの本のタイトルをあげた。
 今でも記憶に残っている本には 『母性社会日本の病理』 とか 『中空構造日本の深層』 などがあり、大きな影響を受けた。
 考えてみると、わたしが強い影響を受けた日本人たちはみな、西欧でその教育を徹底的に受けた人たちである。
 河合さんしかり、鈴木大拙しかり、新渡戸稲造しかりである。
 個という概念を、徹底的に追求した方々でもある。
 
 河合さんには、直接お会いしたことがある。
 潮賞をいただいた時、ゲストの一人として列席していたのだ。
 チャンスとばかり河合さんに話しかけた。すると、するすると美しい女性の話題へとかわされてしまった。そして当時のわたしは、河合さんに本気で付き合っていただけないような、少し寂しい気持ちになった。
 
 
 河合さんと異なり、積極的に深い話をしてくださったのが、写真の筑紫哲也さんである。筑紫さんは審査員であったこともあり、わたしの本をたいへん詳しく読んで下さっており、質問には深いものがあった。
 
 ただ、人生で唯一の河合さんとの触れ合いを、女性についてしか話せなかったのは残念だと、当時は思った。しかしもしかしたら、じつはもの凄く深いことを言っていたのでは・・・・・・と今になって思う時がある。男性にとっての女性とか恋愛とかは、どこか生命の根源に触れるものがあるから。
 今になって振り返ると、そんなほんとうに根源的な話をしてくださったのでは・・・・・・などと思えることもある。
 残念なことに、当時のわたしはそこまで達していなかった。

 最近ゆっくりとだが、河合さんの本を再読している。
 どれも、素晴らしい視点や示唆に満ちている。
 
 
 今日再読したのは上記である。
 ここにも、たくさんの気付きや学びがあった。
 
 現代の家庭の問題について、こんな表記がある。
「幸運な家庭というのは波風が立たないと思ったら大間違いで、波風をどう生きてきたかということでその家の評価が決まるんですね。個性を尊重するというのは、波風を立てて個性を生かそうと、これからはそうなっていきます。問題はあって当たり前なんです」
 家庭を社会とか国に変えても、立派に通用する論理である。
 
 「日本にほんものの父性は存在しない」という考え方にも強く共感できる。
 また日本人の宗教性は偉大な存在、神に対して生じるのではなく、「偉大な調和に対して生じる」という考え方も胸に響く。日本は「和」の維持のために「辛抱する」ことを美徳としてきたと、彼は云う。
 
 河合さんと真っ向から話し合うことはできなかったが、彼が残してくれたたくさんの本とは、いつでも対話することができる。
 これからも、本を開けば、そこに彼がいる。
 ぜひみなさまも、もう一度河合隼雄を読んでみてはいかがだろう。
 
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2017年02月04日(土)

残念な話・・・・・・

テーマ:スキーの話
 二月六日と七日、白馬五竜いいもりゲレンデにて、モーグルの公式大会と国体がおこなわれます。
 わたしたちが二十年近くにわたって、ホームとして使わせていただいたコースです。
 
 そんないいもりにかんして、みなさまにお伝えするのが残念な話を書かせていただきます。
 それは、今年からこちらの常設モーグルコースは設置されないことになったからです。
 これまで十五年くらい、同じやり方で設置させていただき、モーグルサポーターのみなさまに土日ごとに整備をお願いしてきました。そんなコースに対して、スキー場さまの要望されるレベルが上がってしまい、フリースタイルアカデミーの現状では対応できなくなってしまったからです。
 
 わたしたちのスクールは多い時には、インストラクターだけで十名を超えていた時期もあります。
 しかし現在では、ほとんどのスタッフがスキー場運営にまわり、インストラクターを目指すメンバーは大きく減ってしまいました。
 特に白馬五竜フリースタイルアカデミーは平日は一名、最大で二名の編成となっております。そんな状態ですので、残念ながらスキー場のご要望にお応えすることができません。レッスンで精一杯というのが実状になります。
 
 たいへん申し訳ございませんが、昨年までのようなコース設定とはなりませんので、どうかご了解下さい。
 
 三月以降のアルプス平には昨年同様、モーグルコースを創らせていただきます。
 またアルプス平にコースができるまでの間、とおみ第二リフト川沿いに 「簡単コブコース」 を設置させていただきます。設置距離はたいへん短いものですが、「五竜のコブは難しい」 というご意見に答えて、誰でも滑りやすいコブの設置を心がけて創らせていただきます。
 どうか、ご利用下さい。
 混雑時にはレッスン優先となりますので、ご了承のうえ、ご使用のほどよろしくお願い致します。
 
 
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