面接官は質疑応答しながら応募者の何をチェックしているか? | 転職、再就職、就職活動、どうすればいいの? 参考書、セミナーどれもピンとこない。本当のノウハウ、秘訣、やり方、進め方。

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就活を始めたがいろいろわからないことがあって、という方。
就活は求人検索と面接が重要と思っている方、それだけではありませんよ。
自分に合う求人がない、面接が入らない、面接に行っても通らない、に答えます。
あなたの目からウロコを落とします。

面接では挨拶に始まり、自己紹介など面接官が質問を繰り出してきます。
第一印象が重要とも述べました。
面接官は応募者の何を見てどう、判断しようとしているのでしょうか?
面接官が面接で把握しようとしていることを以下に述べます。

1、見ようとしている点のその一(能力、スキル)
 面接官は事前に応募書類を見て今、自社が求めている仕事ができそうな応募者を面接に
 呼んでいる、と述べました。
 面接官は職歴書を見てこの応募者なら求めている能力、スキルはありそうだと考えて面接に
 呼んでいます。
 本当に間違いはないか、どのくらいの能力を持っているか、わが社が求めているレベルに合って
 いるか、をまずは確認します。 能力がないことには採用しても意味がありませんから-----。
 この能力の見方
 自己紹介をしてください、と最初に質問されると言いました。
 自己紹介が終わると質問してきます。
 募集している職種と同じ職務をやっていた時のことを聞いてきます。
 「あなたは平成18年からA(株)で直接販売課で仕事をしていましたね。この時のことを聞かせて
 ください」と言ってかなり深い内容を聞いてきます。
 聞いてくる質問は職種によって違ってきます。
 営業は営業のやり方、数値の把握、責任範囲はどこまで、担当顧客は何社、売り上げはどのくらい、
 1年でどれだけ伸ばしたか、訪問回数は月にどのくらいか、などなど。
 今度わが社に入社したらわが社の営業が務まるかな?という思いで聞いてきます。
 皆さんは過去の経験を思い出しておかないと答えられません。ステップ①の自己理解が非常に
 重要です。
 応募した職種と同じ職種を経験した時のことを特に深く、広く思い出しておきます。
 一度思い出しておくと質問されたときに答えがさらっと出ます。
 思い出しておかないと「さあ、その件はどうだったかな----」と考え込んでしまいます。
 面接官はテキパキ答えてくれる人を好みます。何を聞いても「さあ、どうだったかな?」と逡巡する
 人に対しては仕事の要領が悪い、仕事ぶりも考え込むばかりでテキパキできないのでは------と
 推測してしまいます。決して良い方向へは向かいません。
 面接の経験を積むと自分が求めている職種の場合は面接でこんなことを聞かれるな、と徐々に
 わかってきます。準備もでき、スムーズに面接が進むようになります。
 
 面接官は事前に応募書類を見て能力、スキルは大体、把握しています。
 したがって、ここでは確認するという意味合いが強いです。書類を見違える、能力に合った記載が
 されていない、などの時は面接官は無難に面接を終わらせます。
 決して書類の書き方が悪い、などとは言いません。
 書類の記載も問題なく、読み違いもない場合は面接官は確認できればこの点はOKとなります。

2、見ようとしている点のその二(性格、人間性)
 面接官が次に見ている点は「この応募者の性格、人間性」です。
 一般的な就活の参考書などでは「協調性」と言っています。
 私は「協調性」と言ってもピンとこない思い、「性格、人間性」と単刀直入に言っています。
 面接の大きな目的はこの「性格、人間性」を見ることです。
 その一の能力、スキルは応募種類を見れば大体のことは把握できます。事前に予測がつきます。
 しかし、応募者の性格、人間性は書類ではわかりません。
 せいぜい、写真を見て推測する程度です。
 会わないとわからない「性格、人間性」を見るのが面接の非常に大きな目的です。
 明るいか、若く見えるか、暗いか、なじみそうか、声は大きいか、トーンはどうか、などは会わないと
 わかりません。会って初めてわかるのです。
 面接官はここを非常に重要視しています。
 別の項目で述べましたようにこの「性格、人間性」をよく思ってもらうためにメラビアンの法則、
 最初の3分間が重要、若く、明るく見える方がよい、などと述べたのはここにつながります。
 「性格、人間性」がよいなあ、と思ってもらうためなのです。

 それではなぜ、「性格、人間性」が重要なのでしょうか?
 大きな理由があります。 面接の目的はこれだ、といっていいぐらいです。
 今回、応募者の中から採用者を決めて働いてもらう、その所属部門にはすでに何人かの社員が
 働いています。その中に一人、新規に入ってもらうのです。
 その時にその部門ですでに働いている社員と一番気が合う人は誰だろう、という目で面接官は
 応募者を見ています。
 一番溶け込めそう、協力できそう、楽しく仕事をしてくれそう、仲良くやってくれそう、そんな人に
 入ってほしいわけです。
 ですから現在勤務中の社員に一番気の合う応募者は誰か、性格、人間性を確認するのです。
 入社してから従来の社員と喧嘩ばかりしている、協力しない、つまはじきに合う、そんな事態に
 したくないのです。仕事どころではなくなってしまいますから----。
 ただ、合う性格か否かは質問や応酬話法で100%わかるものではありません。
 面接官は全体的に明るそうな、あまり癖がなさそうな、はっきりしゃべれる人、そんな人が
 よいだろう、と印象の良い応募者にしたがります。
 第一印象が重要であるという所以です。

 その一の能力、スキルが問題ない場合はこの「性格、人間性」で順番を決めます。
 我社にもっとも合いそうな人を一番、その次を二番というように順番を付けます。三番ぐらいまで
 候補者を絞ります。
 一番の人から内定を出していきます。 辞退されると二番の人にすぐ連絡します。
 
3、見ようとしている点のその三(意欲、やる気)
 もう一点、面接官が見ていることがあります。
 それは「意欲、やる気」です。

 35歳以下の若い方は面接で聞かれる「志望動機」が勝負です。
 なぜ、この求人に応募したか、なぜやりたいか、なぜ入社したいか、これらの意欲を説明することが
 重要です。
 35歳以上の方は今までの経験スキルを使って御社の成長、発展に貢献したいというトーン一本やりで
 いけます。
 35歳以下の人々は今までの職種と違う今回の職種になぜ、替りたいか、なぜ、選んだか、を納得の
 いくように説明しなければなりません。
 自分の意欲を如何に見せるか、です。
 この点が重要ですのでやはり、事前準備をしておきます。
 意欲を見せる志望動機を作文し、練習しておくのです。
 
 35歳以上のかたで今までの経験を生かして応募した方の意欲については単に頑張ります、
 言われたとおりやります、では意味がありません。
 どのように頑張るか、今までの経験を引き合いに出して説明することが簡単でしょう。
 「A社ではこのようなやり方で成果を出しました。同じように御社でも成果を出したい。さらに工夫
 したい」
 「A社で3年間、営業職をやってきたが、お客様との折衝や、交渉、また、喜んでもらった経験など
 御社でもさらに顧客密着で成果を上げたい」
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 また、質問で意欲を確かめる面接官もいます。
 「わが社は残業が多いが大丈夫ですか?」
 こんな質問の時に男性がオタオタと腰が引けては絶対にいけません。
 仕事をするために入社するのですから、残業、問題ない、休出もOK、とバーンと切り返します。
 女性の場合は急な残業などは困ります。「前日に行ってもらえば対応します」というような
 回答でよいでしょう。
 実際に残業があるかどうかはわかりません。やる気を試しているだけかもしれません。

 年齢の高い方で気持ちでは「働いても働かなくてもいいや。ぜひ、来てくれ、手伝ってくれ、という
 ような会社、また、午前中だけの勤務、(月)(水)(金)だけの勤務などがあれば就職してもいいか」
 という思いの方が多いです。
 アルバイトやパートではこのような求人はあります。
 しかし、契約社員、嘱託、などのような健康保険、厚生年金が付いた求人ではまず、このような
 中途半端な求人はありません。
 中途半端な気持ちで勤務してもらうと他の社員のモラルにかかわります。
 したがって、勤務してもらうときは責任を持って働いてほしい、と思っています。
 どうしても軽く働きたいという場合はまずはフルに勤務する求人に応募してフルに働くのです。
 半年、一年働くと軽くする方法、どうすればいいか、社内の様子が解ってきます。
 それから考えるようにします。
 最初から軽い勤務時間で、三顧の礼で求めてくれるような求人はまず、ありません。

以上の3点が面接官が面接時に確認しようとしていることです。

就活の参考書などには理解力、表現力、判断力、協調性、積極性、----などと細かく見ている点を
記載して解説してありますが、応募者はどんな準備をしていってよいか、わかりません。
面接官もそれらの能力を1点、1点確認しているわけではありません。
上に述べた3点を確認しながら面接官は応募者の能力、性格を把握して内定者を抽出しているのです。
応募者はあまり細かい点に注意を払うよりも上の3点が重要点と考えて面接に臨めばいいでしょう。

4、どんな人が内定するか?
 この3点の中で応募者にとって非常に重要なポイントが潜んでいます。
 それはどんな応募者が内定するか、ということです。
 上の3点の中に回答があります。
 面接官が内定者を決めるのは その二(性格、人間性) で内定を決めます。
 すなわち、現在働いている社員と一番気の合いそうな応募者に決めます。
 能力は職務が遂行できれば問題ありませんから、すでに働いている社員と問題がなさそうな
 応募者から順番を付けて内定を出していきます。
 ここがポイントで応募者からすると今回内定しなかったからといって落ち込んだり、悩む必要は全く
 ありません。
 内定しなかったら「この会社で働いている社員と自分の性格が合わないと判断されたな」と思えば
 いいのです。
 能力がないわけでも、他人よりも悪い点があるわけでもなく、単に現在の社員と合わないだろうと
 いうだけの理由です。
 ですから、「この会社は自分に合わなかったか、また、別の会社に応募すればそのうち、自分の
 性格に合うところが出てくるだろう」と気楽に考えて新しい会社に応募すればよいのです。
 落ち込む必要はありません。ひがむ必要もありません。前向きに活動さえすれば、絶対にあなたに
 合う会社が出てきます。

 面接に呼ばれたということは能力、スキルはあるだろう、と認定されたことです。
 内定しなかったというのは性格、人間性が合わないと判断されたからです。
 しかし、この点はあなたの責任ではありません。
 たまたま、現在働いている人たちと合わないだろう、と判断されただけのことです。
 気にする必要はありません。

就活は婚活と同じです。根気よく会っているうちに気の合う相手が出てくるのです。
したがって応募して回数を重ねるうちに自分に合うところが出てきます。