iPhone向けパケット定額プラン廃止は本当に恐れるべき事態か? | スマホアプリ開発記

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AT&TがiPhone向けデータ通信定額プランを廃止し、重量課金にするとのニュース が流れました。この背景には、iPhoneによるデータ通信量の過多がインフラの維持に深刻な影響を与えていることが伺えます。

日本においてもiPhoneを提供しているソフトバンクモバイルのインフラに関しては、当初より弱いのではないかという指摘がされていました。そのため、ソフトバンクも追随するのではないかという不安が持ち上がり、Twitterで孫社長に不安の声が投げられました。その答えは、「悩ましい問題」 というもので、否定も肯定もしませんでした。

その後、Twitter上でも今後についての様々な議論がされておりましたが、そもそも定額プランの廃止がもし日本でもあったとして、それは本当に恐れるべき事態なのでしょうか。

AT&Tの新データプランに照らし合わせて見てみます。

AT&Tの新データプランでは、次の2パターンのプランが提供されるようです。

DataPlus・・・月額15ドルで200Mバイト分のデータ通信を利用でき、それを超えると200Mバイトごとに15ドルが加算
DataPro・・・月額25ドルで2Gバイトを利用でき、それを超えると1Gバイトごとに10ドルが加算

ここで、定額の上限である2Gバイトという数字が一つの指標になるでしょう。

2Gバイトとはどの程度のデータ量なのか?


さて、この2Gバイトというのはどの程度なのでしょうか。私の過去の使用量から見てみたいと思います。参考までに、私のiPhoneの通常の使用状況です。

・メイン携帯として使用。メールやWeb等は日常的にiPhoneを使用。
・Twitterは常用。投稿は一日10件程度。
・メールアカウント数は6。取得頻度は30分。
・メールに添付されたPPTを開いて電車でチェックなどはよくやる。
・Wi-Fiは基本オフにしており、家でも基本は3Gを使う(孫さんごめんなさい!)。
・アプリダウンロードは月20本程度

このような状況で月々のデータ通信使用量はどの程度なのでしょうか。過去実績は、My Softbank から確認することができます。「料金案内」→「ご請求金額」→「請求内訳」で、それぞれの月のパケット使用量を確認することができます。1パケット=128バイトなので、パケット数に128をかけ、1024を3回割ればGバイトになります。

過去の私の使用量は以下の通りでした。

2010年5月 0.66GB
2010年4月 1.11GB
2010年3月 0.67GB
2010年2月 0.64GB
2010年1月 0.39GB
2009年12月 0.38GB

iPhone向けパケット定額プラン廃止は本当に恐れるべき事態か?


iPhoneは人によって使い方が多種多様と思いますが、少なくとも私の使い方で、使用量を全く気にしない場合でも1GB超えることすら稀ということがわかりました。

もし仮にソフトバンクがAT&Tと全く同じプランを採用したとすれば、月々のパケット料金は25ドル(約2250円)に抑えられるということになります。1Gバイト超えるごとに10ドル加算なので、4Gバイト使ってようやく今の支払金額と同等になります。

となると、むしろ従量課金制にしてくれた方がありがたいとも言えるわけです。

AT&Tの発表では、定額制廃止により影響を受けるユーザーは2%とのことでした。孫社長も似たことをTwitterでおっしゃっていました。

定額制で何も考えることなく使うことができるのは快適なことですが、従量制になったとしても多くの人にとってはむしろ値下げとなるならばそう悲観すべき事態にはならないかもしれません。

※孫社長のビジネスセンスからすれば、全体で値上げしてここで金を取ろうとはしないと思うけどなぁ。