先週かな…公園からの帰り道、落ち葉を踏み踏み歩く息子の後ろ姿。ぼんやり眺めていたら、19歳くらいの自分が、国立の並木道を同じように歩く姿というか感覚がぶわっとよみがえり、心臓が痛くなった。かさかさと鳴る葉っぱを少し蹴り上げながら歩くのが好きで、寒い寒い冬…キャメルのブーツを履いていた私。紺のPコート、茶色い小花柄の膝丈スカート、白いマフラー。悲しいくらい鮮明な記憶。今日の私の気持ちも、交わったり交わらなかったり交わりたくなかったり、でも交わりたい想いも残ってゆくのかな。久しぶりに江國香織さんの「神様のボート」を読み返した。あたしも「地中海のなんとかいう島」で「倒れそうに甘くて病みつきになる味」のカクテルが呑んでみたい。久しぶりに本を読んで、久しぶりに目の幅の涙が出た。
