神田の駅前という、いわば鮮魚系居酒屋の激戦区に「旬魚礼賛」という四文字熟語を惜しげもなく看板に掲げた、「和み家 魚えん(ぎょえん)」。
ツウが通うと聞いて、私も夕方4時のオープンを狙って潜入です( ´艸`)
店内は思ったよりも広くなく、うーん? 一見して普通の居酒屋さんに見えます。
神田のお父さんが行くお店との違いは、しいて言えばお店の人が皆さん若くイケメンなことくらい?
本日のお通しは魚のリエット。
豚のリエットなどはよく聞きますが、魚の・・・って珍しい。
生臭さなどはまったくなく、すり身独特の軽い食感で、その日の魚の余った部分などを使い、毎回違う味のリエットが出来上がるそう。
リモンチェッロサワー 350円
乾杯メニューは壁に書かれていたお薦めのリモンチェッロサワーに。
爽やかで酸っぱさのないイタリアンテイストなサワー。
それにしても、お酒が安い!
メニューを見てみんなで顔を見合わせ「え、ここお酒が安すぎない?」とコソコソ。
だってお友だちの頼んだエビスの生なんて、このジョッキに入って250円ですって。
他にもお酒のメニュー表には森伊蔵や獺祭など希少なものもびっくりするお値段で名を連ねています。
これがツウが通うゆえんか!
飲みやすいリモンチェッロサワーの後は、お刺身に合うこちらを。
おまかせ盛り合わせ5点盛り 1680円
長須鯨(ながすくじら)
石垣鯛(いしがきだい)、
平鯛(へだい)、
活き帆立(いきほたて)、
蛸ぶつ切り(たこぶつぎり)。
厚みがありきれいに立体的に飾られたお刺身は、どれも料理長がネタの繊維の向きまで考えておいしく包丁を入れた海の幸。
それらをものにより醤油や、山椒とお塩をゴリゴリっとすり鉢で和えたという山椒塩でいただくと、それぞれの身の持つ本来の甘さや風味が舌に鮮やかに感じられてきます。
長須鯨はにんにく醤油で食べたかな。
お刺身の数点盛りで鯨が登場!? これは予想だにしてない展開です。
この濃い味が懐かしいと同世代同士うなづきながら、ここがやはり普通の居酒屋さんでないことに気づき始めたわけです。
メープルがっこチーズ 480円
続くこのメニューで私は満塁ホームラン!
その名の通りメープルシロップとチーズといぶりがっこを和えたもの。
料理長が、何度も試作してやっと完成形にたどりついたとおっしゃるプロセスがわかる、一言で表せない、とーっても複雑で奥深い味わいと食感に仕上がった一皿!
食べるというよりも舐める!
いぶりがっこの和の風味、チーズの洋の風味、メープルのスイーツの妙味。
日本酒にも焼酎にももちろんワインにも合う、できるならお持ち帰りしたい!!と思わせるほどに美味なおつまみだった!!
たまらず白ワインにチェンジ。お肉も出てくるしね♪
「魚えん」は、魚と店名にはついているけど魚のみでなく、お肉やイタリアン風なメニューなど創作洋食のお料理も多彩でお酒もバラエティに富んでいてびっくり!
ほらほら、なじみ深いサントリーの海のワインビオンタや肉専用黒ワインカーニヴォもボトルなら置いてありましたよ~。
牛たたき 低温調理 890円
すごいの来た!
50℃低温調理のでしっとりと調理された柔らかな食感のたたきが、花が咲くように!!
美味しいのは当たり前なんだけど、盛りの美しさも嬉しくなります。
ピクルス 350円
土佐酢で軽やかな薄味のピクルス。
箸休めのはずがワインが進んじゃう(笑)!
全員が飲みたいお酒や面白いお酒など遠慮せずに自由に頼んで楽しめるのも、そのラインナップの豊富さとお安さから。
それぞれのメンバーの好みでお店が限られがちなところ、魚えんなら地酒好き、ビール派、ワインと好きなお酒を飲みながら盛り上がれます。
揚げだし豆腐 430円
こういう正統派な和食だってお手のものだったし、
牛すじ煮込み 560円
赤ワインを使って煮込まれた、居酒屋メニューというよりビストロ料理に近い牛すじ煮込みも面白かった。
すじはただ柔らかく煮込まれているのではなく、ちゃんとあの噛み切れないもどかしさを残していて、
牛すじマニアにも嬉しいところなんだもの。
ここで友人が森伊蔵を投下(笑)。
なんと一杯1000円以下です。
私の父含め、血眼になって買えるところを探している人に教えてあげたい良心価格!!
何だかもうおいしいしお酒は珍しいしみんなの話は面白いしで、楽しすぎる宴に拍車がかかります(笑)。
こぼれ寿司 980円
そしてさらに満を持して頼んだこちら!
お寿司というにはあまりにも規格外のネタに一同ヒートアップ!!
本来なら蟹もこぼれているところ、私がアレルギーがあるとちらっと話したら、変わりとばかりに鰹とぶりが薔薇のようにこぼれまくり!
お寿司の雪崩れ・・・・
そしてインパクトだけのお寿司ではなく、一つ一つのネタがしっかりとおいしい。
私がお刺身の中で一、二を争う大好物のぶり、こちらではうどん県のオリーブはまちのように餌に柑橘を使ったという柑橘ぶりをチョイス。
柑橘の酸味が活きるのか、臭みがなく脂ノリのさっぱりしたぶりは食べてもくどさがないのです。
どれも一ひねりも二ひねりもある「魚えん」のメニュー。
〆サバは美味しいけど旬の秋にしか出さないなど、オーストラリアでお店に立ち、ある意味和食の良さを再認識したという若き料理長のこだわりぬいた食に対する思いは、カウンター越しに聞いていて飽きないほど。
いぶりがっこチーズを思わず最後にまたお替りしちゃったほど気に入ったので、近々宴会を再び計画中!
書きながら明日にでも!すぐに行きたい衝動に駆られているなう!な私です。マジで。
今日もきっと誰かのために、神田でお寿司がこぼれていることでしょう(人´∀`).☆.。.:*・゚
「和み家 魚えん」
和み家 魚えん (居酒屋 / 神田駅、淡路町駅、新日本橋駅)
夜総合点★★★☆☆ 3.9