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9月も後半になり、やっと少し涼しくなってきました。 先週は、ひさしぶりに田中英和先生とアンドリュー・シンキンソン先生のレッスンを受け、現時点の踊りを見ていただき、たくさん課題をいただきました。 どちらの先生も、ちょうど私が大学でダンスを始めたころ、世界のファイナリストとして活躍されており、私にとっては雲の上の憧れでした。 そんな人に直接習えるのだから、ダンス界はつくづく素晴らしいところだと思うのです。野球ならイチローに師事できるようなものですから。 当時、ダンス部の有志を募って少しずつなけなしの資金を出しあい、トッププロのデモのビデオを購入して、部の8ミリビデオを使ってダビングしたノイズだらけのVHSを、さらにノイズだらけになるまで毎晩繰り返し見てイメージトレーニングをしていたものです。 その方法とは、ビデオを見ながら、顔だけを自分とすげ替えて、踊る姿を想像するというものです。 あるときは武道館のソロ決勝を踊る田中先生(※顔だけ僕)だったり… あるときはブラックプールのファイナルで踊るアンドリュー(※顔だけ僕)やマーカス・ヒルトン(※顔だけ僕)だったり… はたまた、幻想的なデモを踊るルカ・バリッキ(※顔だけ僕)だったり…。 ただ、ジョン・ウッドだけは、踊りはすばらしいのですが、身体が大きすぎて、僕の顔をあてはめてイメトレするにはどうしても違和感がありました(^_^;)。 当時からもう十年以上たってしまい、どれも未だはるかな目標のままですが、その頃の憧れが今も自分の原動力になっている気がします。 さて当時1990年代はイングリッシュスタイル全盛期といいますか、ふわりと柔らかくエレガントな中にどっしりとしたパワーがある感じが主流だったように思います。 しかし2000年代はイタリアンスタイルの全盛期で、かっちりと組み、遊びや余韻といったものが少ない代わりにスピード感があり、複雑でトリッキーな振り付けも自在にこなすスタイルというふうに発展してきました。 それが2010年代になって、ブラックプールを見ていても、原点回帰というか、世界のトップはまたパワフル&エレガントなイングリッシュスタイルに戻ってきている感じがします。 かっちり系の先生に習うと進路がクリアになったり、ひじょうにはっきりした答えを頂けるので頭の中もスッキリするのですが、パワフル&エレガント系の先生は「!」と「?」がたくさんあります。見てて何か感動的!なのです。ヒヨコの刷り込みみたいなもので、ダンスを始めて最初にあこがれた踏風がこちらだったので、やはり憧れは永遠なのだと思います。同時にどうしたらこんなことができるのだろう?とますます疑問が深まります。 昔リチャード・グリーブ先生に「力を入れてはいけません。ソフトがパワフルです。」と言われたな~。ものすごく矛盾した言いまわしに最初は面食らいました。でもなんとかそれに近づきたくて、あれこれ練習して少しはわかるようになったかなと思っていたけど、今回レッスンを受けて、まだまだ全然だなーと思った週末でした。 ゆうべ自宅で、佳奈先生が突然「マーカス・ヒルトンのビデオが見たい」と言い出しまして。そこで、学生のとき見ていたあのノイズだらけのVHSを取り出して、久しぶりに見てみました。 …凄い。 やっぱり凄いですね。 マーカスはブラックプールの優勝インタビューで「この日のために一日十時間練習しました」と語られていました。 うーん。前回偉そうなことをいろいろ書きましたが、やっぱり練習量、まだまだ足りません。 iPhoneからの投稿